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2024年11月24日

中原市長が「いいね!」していたSNSの中身

2020年06月26日

コロナ禍の影響で、経済の先行きは不透明感を増している。と、ここまでは全国どころか全世界で共通の話。新潟市の場合、これに輪をかけ前市長時代の〝負の遺産〟が足を引っ張っている。ポストコロナの時代、いわば二重苦の新潟市を、中原八一市長はどう牽引していくのだろう?

 

コロナ禍のご時世で目立ったのが、小池百合子東京都知事や大阪の吉村洋文府知事といった首長たち。政令市新潟の中原八一市長だが、残念ながら、今のところ押し出しよく大いに注目されたということはない。それどころか、新聞記事で実に辛口な見出しを頂戴したこともあった。その同市長が、エッ?と思いたくなるSNSの投稿に「いいね!」していた。

 

中原市長の外食デモンストレーション

新型コロナウイルスの感染拡大以来、今もテレビで小池百合子都知事の顔を拝まぬ日はほとんどない。一方、一時は感染者の確認が続いた新潟市で、連日メディアに登場したのが野島晶子保健衛生部長だった。オヤジ族の間では、「緑のたぬき」と呼ばれる都知事より、野島部長の人気がはるかに上。「ニュースに登場するたび、だんだん垢抜けていくね」との声がそこここで聞かれた。

 

不謹慎な話はともかく、コロナ禍の最中、新潟市の中原八一市長は特に目立った言動もなし。まあ「無事これ名馬」といったところか。だが「名馬」どころか、一部メディアは手厳しかった。5月に「新潟市長 存在感薄く」といった見出しの記事が登場したこともある。「大手地元紙の記事でしたね。記事の中で4月に中原市長が花角知事と面談したことを伝えるのに、中原さんが〈用意した原稿を読み上げながら…〉とか、いかにもわざと書いている感じでした。市長もあの見出しにはショックを受けたでしょう」(新潟市の建設会社役員)

 

5月25日に緊急事態宣言が全国的に解除された後、メディアで中原市長の露出度がアップしたのが、以下の長い名のイベントだった。同市長のFacebook にはこう書いてある。「新しい生活様式の啓発と経済活性化を図るための会食」。この会食イベントは6月3日が北区の和食レストラン、5日が西蒲区岩室温泉の旅館と続いた。新型コロナウイルスの感染拡大で、市内の飲食店も売上が激減。こうした飲食店などへの客足を取り戻そうというデモンス
トレーションだった。

 

初回は感染者が多く出た北区が会場で、出席者は会食が始まる直前までマスクを着用。席は互いに向かい合わないよう設定され、酒は手酌。料理は大皿を取り分けることなく、ひとり一皿で提供された。市長と二人の副市長で分担し、こうしたイベントを市内8区ごとに実施したという。

 

「新しい生活様式の会食イベント」はニュースでその様子が伝えられた。中原市長は自身のFacebook で、北区、西蒲区で行われたこのイベントを紹介。北区分、西蒲区分、それぞれ390人超が市長の投稿に「いいね!」している。コメントもけっこうあって、中には〈世界が、新潟市を先進地として行くべきだと思います!〉、な~んてベタ褒めする与党市議の名もあった。

 

だがニュースの映像を見た市民からは、「何やってんだか…」といった声が漏れていたことも事実。新しい生活様式のスタイルで盃を傾ける中原市長の評判は、今ひとつ芳しからず。「北区の会場となった和風レストランは、〇×市議の有力支持者だ」とか、「△□市議の実家では…」とか、妙に深読みする指摘が聞かれるなどした。

 

コロナ禍で大打撃を被った飲食店や温泉旅館などの利用を促そうという中原市長のその熱意。残念ながら100%ストレートには伝わらなかったらしい。

 

上越から賛辞上がる

中原八一市長による「新しい生活様式の会食イベント」は思わぬところで反響を呼んだ。上越市議会は6月2日から18日まで、4月の改選後初となる定例会を開催。宮川大樹市議が同月10日の一般質問で新潟市のイベントを紹介し、村山秀幸市長にも同様の対応を求めた。…続きは本誌

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