非常事態宣言の渦中に飲んで泳いだ村上市消防職員
2020年05月27日
昨年11月には若手職員が飲酒で自損事故。その1カ月半後には、飲んで暴力事件を起こし市民にけがを負わせてしまった。そしてまた…。村上市の消防職員は不祥事を回避する「新しい生活様式」が求められているのかも。
飲んで、泳いで、通報されて
4月27日のことだった。同月16日、新型コロナウイルス対策で、本県が「非常事態宣言」の対象地域になってから11日目。時はこの日の正午頃、ところは村上市内にある漁港近くの民家だったという。屈強の男たち6人が飲み会を開催した。
彼らは村上市の消防職員だった。
「救助大会の訓練後、職員宅で飲み会、バーベキューを行ったのです」 (地元関係者)
「救助大会」とは消防救助技術大会のことで、その全国大会は「消防の甲子園」とも呼ばれている。大会には「陸上の部」と「水上の部」がある。前者には、よくメディアにも登場するロープブリッジ渡過など、後者には溺者の搬送、救助など、それぞれ7種目あるという。今年の「消防の甲子園」はご多分に漏れず「今年度中の開催は見送り」となっている。
それはともかく、消防士らはこうしたハードな訓練を繰り返し、日夜危険と背中合わせの仕事をしている。「訓練後の飲み会くらいは大目に…」、とも思いたくなる。
だが「非常事態宣言」の渦中、花角英世知事も県民に「生活の維持に必要な場合を除いた外出の自粛」を要請していたそのさなか。世間は「ステイ・ホーム」の自粛モードで、明日の仕事、収入がどうなるか分からない不安感が漂った。それでも消防職員を含む公務員は、新型コロナ危機でも収入が減ることはない。
「飲み会、バーベキュー」だけなら騒ぎにならなかったかもしれない。
「飲み会をした6人のうち、3人が、遊泳禁止区域になっている近くの海に入って泳いだのです」 (同)
この日、村上市など下越地区の天気は晴れ、最高気温は15度弱で、まだ海水は冷たかったに違いない。
「消防士は飲酒後の遊泳は危険だと指導している立場なのに…。騒動を起こした消防士は救助隊で潜水も行っているんです」 (同)
やはり「非常事態宣言」下での、飲み会、バーベキュー、そして禁止区域での遊泳はマズかった。
「付近の住民によって消防本部などに通報されたのです」 (同)
かくして事態は村上市消防本部、そして同市役所の知るところとなったらしい。…続きは本誌