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2024年11月24日

財政難で絶体絶命の新潟県に光明は見えるか⁉

2020年02月27日

県職員給与カット 合意に喝さいの声

1月末、財政難から職員の給与削減を求めていた県側と、職員組合との交渉が妥結した。県職員の給与は3年間、2・5%減。「僅か…」と言いたくなるが、その成果を導いた花角英世知事に対し、主に民間サイドから喝さいの声が上がった。だが「北海道を見よ」、「組織改革はどうした」といった声も同時に上がっている。

 

話はいきなり横道に入る。

新潟市の中原八一市長は人事委員会の勧告に基づいて職員給与を増額することとし、市議会も2月定例会でそれを認めた。その前段、同市では市長、副市長がそれぞれ報酬を2割、1割カットすることを決めている。

 

 

ある保守系の市議がこう言っていた。

 

「仮に市職員に給与削減を求める場合、市長、副市長とともに、議員も報酬カットを決めてから臨みます。それが原理原則」

 

財政難に苦しむ県は、県職員の給与削減に際し、「原理原則」にのっとって事を進めた。昨年の県議会9月定例会で 知事(20%)、副知事(15%)などの給与、ボーナス、県議の報酬とボーナス(10%)、政務活動費(15%)の削減が決まった。

 

1月末、職員給与の3%削減を求めていた県側と、職員組合との交渉は3年間、2・5%減で決着を見た。

 

「この結果は評価すべきだ。当初は2%か1%程度で妥協するのかと思っていた。上出来だと思う」 (自民党県議)

 

ある民間企業の経営者はこう言った。

「10数年前、県内の地銀が赤字に転落したことがある。その時は行員の給料を20%カットした。それで翌年黒字に転換した」

 

「県職員の給与カットなど、民間に比べれば桁違いで可愛いもの」と言いたげだ。それでもこの経営者は、「民間からすれば知事はよくぞやったと思いますね」と語っている。

 

一方、「評価せず」という意見もある。

「人事委員会の勧告とは真逆のことをやっている。これでは人勧制度の無視であり否定だ」(元省庁の職員)

 

昨年の県人事委員会勧告は「県職員の平均年収を0・1%(6千円)引き上げよ」というものだった。

 

「かつて平山征夫知事の時は組合を知事室に呼んだ。ところが今回は花角知事が組合に出向いた。その違いは大きい」(新潟市選出の県議)

「財政難の国内三羽烏」とも言われるのが兵庫、新潟と北海道だ。「北海道の職員給与削減を聞いて驚きなさんな。ほとんど毎年削減してます。新潟なんてまだ甘っちょろい」 (自治体関係者)

 

その削減状況は別に示した。「役人の特権」みたいな退職金まで削減している。本県の職員給与削減や行財政改革は、ようやく入り口に到着したようなもの。これから高い山を登らねばならない。

 

「県職員の給料を数%減らしたところで、〝どうせ役人はたんまりもらっているんだ〟というのが県民目線。だから機構改革をやって目に見える形にしなければダメだ」 (県央選出の県議)

 

下越選出の県議はこう言う。

「財政改革の前に行政改革があるべきだ。総務管理部と知事政策局は一体にすべき。病院局は県立病院の管理をしているだけで、医師や看護師については福祉保健部でやっている。これらと県民生活環境部の三つを二つにすべき。

 

交通政策局は土木部の一部とすべきだ。47 都道府県で農地部があるのは新潟だけだ。農林水産部と農地部が一緒になるべきで、これらを再編統合したけで何百億円も浮く」

 

行財政改革の道のりは遠く険しい。

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