衆院4区自民公認選考のトバッチリで炎上する三条市
2019年09月27日
議会で集中砲火
國定市長はいつ辞めるのか
三条市議会の9月定例会は26日に閉会した。急浮上した県央基幹病院の見直しや、先に明らかになった「前市長から國定市長への自宅贈与の疑惑」など話題満載。中でも質問が集中したのは、衆院4区の自民党候補に内定している同市長がいつ辞めるかで、一般質問で3人が取り上げた。
三条市議会9月定例会では12人の市議が一般質問に立った。このうち9月10日、最後に登壇したのが共産党の西沢慶一市議。同市議による事前通告の最後にユニークな内容があった。それが「市民の対立を生むまちにしてしまったことについて」というもの。
三条市では、かつて小中一体校に対する住民の反対運動などで対立が表面化。7・13水害後に醸成された市民が助け合うという雰囲気が損なわれたという。
「その原因は、気にいる人は大事にするが、気に食わない人には見向きもしないという市長の姿勢にあると言われている」 (西沢市議)
國定勇人市長の答弁は以下のよう。
「我が国は自由な議論が許されている民主主義国家で、この国のもとでは様々な意見があるのは当然のことで、むしろ健全な状態」
三条市では市長シンパも多いが、アンチ市長派も根強く、対立は絶えない。國定市長によれば、こうした対立がある状態こそが望ましいということになる。対立が激しい三条は、もっとも民主的なまちということだ。
ただいま4期目の國定市長だが、任期半ばでその職を辞することになりそうだ。7月27日、自民党の4区支部長幹事長会議が開催され、同市長が4区の同党公認候補に選任された。ただし内定で、まだ正式決定には至っていない。衆院選は常在戦場で、いつ解散があるか分からない。この日、4区支部長代理の佐藤純県議は、同市長について、「可及的速やかに支部長に専念できる環境を整えてほしい」と述べた。
「市長はいつ辞任するのか」。 9月定例会では3氏が質問をぶつけた。トップは長橋一弘市議、次いで西川重則市議、そして最後が前出の西沢市議。長橋市議の「辞任の時期について」という答弁に対して市長は、「市民からの負託を形にし、市政が円滑に回っていく状況を
つくることが肝要」と答えるのみ。
西川市議は、「市長は昨年10月に無投票4選を果たした時点から衆院選出馬を考えていたのでは。二足の草鞋では当選はおぼつかない。市長職を辞し、選挙に専念すべき」とした。
「(4区の公認は)正式決定ではない。現時点で、この場において何かを申し上げる段階にない」 (國定市長)
國定市長は国政出馬で辞任する時期について、「市政の課題に一定めどがついたら」としている。西沢市議は「一定めどをどう判断するか」と聞いた。
「一定のめどは総合的、総体的に判断するということで、それ以上でもそれ以下でもありません」 (同)
結局は全員がはぐらかされて終了。西沢市議は、「9月議会は決算で市長がやった仕事のしめくくり。12月議会は新しい予算の審議だから、9月議会終了後にお辞めになるのが最適」と締めくくった。