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2024年11月21日

探偵は見た! 東京の満員電車には地獄もあれば天国もある

2019年03月27日

〝ビックリ仰天〟東京都心の朝のラッシュ!

 

当調査事務所はJR新潟駅南口からほど近いビルの2階にオフィスを構えております。当然ながら調査依頼者様の8割以上が新潟県内在住の方々です。

 

したがって実際の調査業務は車で移動しながら行うことがほとんどですが、たとえば調査対象者が関東圏在住だったり、新潟に居住していても何らかの理由で県外等に足を伸ばしたりする場合には、一緒に電車や飛行機に乗り込むこともあります。

 

これまでも20数年間に渡り、都内において電車移動の調査対象者の尾行を嫌というほどしてきましたが、初めて東京・山手線の朝の通勤・通学ラッシュを経験したときは、その凄まじさにビックリ仰天したものです。

 

たしか?小学生のときの社会科の教科書に、満員電車に1人でも多くの乗客を乗せようと駅員が客の背中に手を当てて車内に押し込んでいる写真が載っていましたが、
私は子供心にそんな光景が実在するということは、まったく他人事のピンとこない話で気にも留めておりませんでした。

 

しかし自分自身が実際に体験してみて、「ああ、これがすし詰め状態というやつなんだなぁ…」とようやくそのとき合点しました。人と人がピッタリと密着して、まっ
たくと言っていいほど身動きが取れないのです。

 

山手線や埼京線など都心を走る電車では痴漢行為が横行しているとのことですが、あの混雑具合ですからドサクサで女性の体に手を伸ばす馬鹿者が現れても不思議で
はありません。

 

もっとも昨今は電車内の混雑を逆手に取って、何もしていない男性を痴漢の冤罪に陥れる犯罪集団が跋扈しているといいますから、ここ数年、私は満員電車に乗るとき
には敢えて両手で吊り革を掴むなどして、手を高々と挙げた万歳の姿勢を取るようにしています。〝これじゃ絶対に触れないでしょ!〟と無言で周囲に主張するわけです。

 

近いところでは、半年ほど前に都心のラッシュに直面する機会がありました。ある男性からの調査依頼案件で、必要により新潟出身の対象者の現在状況を調べるため
に、私たちが新潟から出張して東京の現住所を起点にターゲットを追いかけて満員電車に乗り込んだのでした。

 

東京都心のオフィスで働いている人たちの朝は早いです。多くのビジネスパーソンが郊外にマイホームを構えていることから、電車を使って自宅から勤務先まで1
時間半もかけて通勤している人がザラだといいます。

 

そんな中で〝給料を差し押さえされる〟この調査対象者は、朝7時に自宅を出発して8時に出社する、いわゆるドア・ツー・ドアで1時間という通勤環境の恵まれた調
査対象者でした。

 

したがって徒歩にかかる時間を差し引くと、乗り換えも含めて鉄道機関に要する時間は40分程度ということになりますが、出発時間及び交通手段等の事前情報がなく、ぶっつけ本番の調査で〝できればこの1回で尾行を成功させたい(経費削減!)!〟という強い思いの私にとって、そのラッシュの尾行は耐え難いものがありました。

 

満員の車内は人いきれで息苦しいほどです。また駅に到着するたびに出入り口付近にいる人たちはいったん電車を降りて、降車する人がいなくなると再び乗り込む手
間も煩わしいことこの上ありません。

 

しかも調査対象者は最寄り駅で6号車に乗り込んだにもかかわらず、各駅に停車するたびに5号車、4号車、3号車…といった具合に車両を移動していくものですから、私が尾行していることを気付かれたのではないかと肝を冷やしました。

 

実は、この日の調査に限って他の調査員が尾行を断念して結果、私一人に成否が委ねられていたのです。

 

調査対象者は最終的に1号車に乗り込んだのですが、停車駅ごとにこの人物が車両を移動していった理由がすぐに分かりました。1号車を降りた目の前に乗り換え電
車のホームに行くための上り階段があったのです。

 

駆け足で乗り換えの電車に乗り込み、目的地の駅からまた駆け足でその駅前にある勤務先に到着すると7時58分数十秒! 8時の出社時間になんとか間に合ったので
した。

 

私は都会の朝の通勤・通学ラッシュが〝戦争〟だと改めて痛感しました。…続きは本誌に

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