片山・桜田”お騒がせ大臣”が応援に
2018年11月27日
偶然と言えば偶然。自民党二階派の支援を受けた中原八一市長だが、選挙の出陣式に片山さつき地方創生相、桜田義孝五輪相が揃ってやって来た。解説するまでもなくこの二人、その後散々にバッシングされ続けている。両大臣の登場だが、今思えば「スキャンダルや言い間違いなど要注意」という、同市長に対する神の啓示だったのかもしれない(一部敬称略)。
自民党総裁、幹事長は神様でございます!
10月28日に投開票が行われた新潟市長選。「中原当確」が伝えられたのは午後10時30分頃だった。ステージに立った中原は、沸き返る会場に向かってこう言った。
「今はまだ現実ではなくて夢のようです」
まさに〝神がかり〟みたいな選挙だった。自民は中原八一と吉田孝志に分かれた。保守は飯野晋を含めると3分裂。一方、野党系は連合から共産党まで、とにかく小柳聡でまとまった。ただでさえ新潟市は野党系が強いが、前回の知事選における同市の得票では自公の花角英世知事が野党統一の池田千賀子候補に勝った。今回の市長選では、与党の一角である公明党は「自由投票」を決定。自民が支持した中原の選挙は、知事選よりさらに厳しいものだったはず。
ある会合で、自民県連の柄沢正三幹事長(県議)はこう言った。「新潟市長選では43年ぶりに保守系の市長を誕生させることができた。中原、吉田、飯野という保守系候補3人で野党候補の膨張を食い止めたのではないかと思う。保守系同士が競り合うことで、保守の底上げができるという、かつての中選挙区制と同じ効果だったのでは」
敗れた3候補の関係者は、ほぼ異口同音にこう言う。
「最後の最後で公明党、創価学会が中原で動いたのは間違いない」
ただし知事選ほど大々的なものではなかったらしい。
「飯野を支援したNSGグループだが、最後は中原に乗り換えたのでは」、という指摘もあった。飯野の選挙関係者はこう言った。「NSGグループの支持というものは、限定的なものでしかなかった」
公明党、創価学会にしろNSGグループにしろ、中原勝利の決定的な要因となったとは思えない。それはともかく、ステージで「夢のようです」と語った中原の後ろに、何やら神棚みたいなのがしつらえてあった。よく見ると、向かって左は「新潟県総鎮護 新潟縣護國神社」のお札だ。10月14日の告示日、中原はここで必勝を祈願し、出陣式を行った。お札はその際に拝領したものと思われる。
その右には「祈必勝」と書かれた自民党安倍晋三総裁と二階俊博幹事長の色紙が飾ってある。自民党総裁と幹事長の色紙が神様のお札と並んで飾ってあるとは…。この二人は「神様扱い」ってことか。中原の勝利は、本店直営のごとく強力にテコ入れした同党本部の神通力によるところが大きかったわけだが。
出陣式で〝お騒がせ大臣〟のツーショット
中原の当選で大いに盛り上がる会場には、ステージの裏手に国会議員らから寄せられた為書きが飾られた。…続きは本誌に