小池・加茂市長は下手なコメディアンより面白い!(笑)
2018年10月26日
加茂市の小池清彦市長は面白い人だ。少なくとも下手なコメディアンより格段に面白い。その面白さはどこから来ているのか? それはおそらく記者会見や議会でズバズバ本音を連発するからだろう。
「中学部活の現状は大東亜戦争突入時と同じ」
小池市長は東大法学部卒。防衛官僚を経て1995年に加茂市長に初当選、目下6期目を務めている。
剣道やなぎなたの達人であり、柳生新陰流と穴澤流薙刀術の免状を有するという。そのためか81 歳の年齢が信じられないほど元気で、議場での論戦ともなれば並みいる議員らを相手にバッサバッサと切り捨てることも珍しくない。単なる年寄りだと思ったら大間違い、まったく油断のならない人なのだ。
その小池市長、今年8月初旬に全市立中学5校において、長期休暇中の運動部の部活動を原則休止する方針を発表した。また学期中には土日・祝日と平日週1日を休養日とすることとした。
さらに9月中旬になると、学期中の毎週水曜を休養日とすることを具体的に明示。運動部活動は週4日に限るとの方針を打ち出したのだった。
小池市長は記者会見の席上、生徒を〝奴隷〟に見立て、「奴隷を解放した(米大統領の)リンカーンの気分」といって胸を張った。まさにこの人らしい。
これら一連の発表を受けて、9月定例会の一般質問で滝沢茂秋議員が関連質問をしたが、ここでも〝小池節〟は全開だった。
「(生徒たちは)さながらオリンピック選手や音楽大学を目指す学生のごとく運動やブラスバンドをやらされているのであります。
体を鍛えるための体育の時間が週3回もある。運動はそれで十分なのです。生徒全員に一年中ほとんど休みなく運動をやらせる必要はまったくありません。
現にクラブ活動をやる人は生徒のごく一部で、しかもクラブ活動そのものが自由で、休日も出ていくことがなかった私たちの世代は心身ともに健全に育ち長生きしているではありませんか。
私は武道の授業を担当しているからよく分かりますが、中学生はまだ発育途上にあり、まだまだか弱いです。そうした中学生に一年中ほとんど休みを与えずに過酷な運動をさせた場合には中学生時代に、あるいはその後、心身の変調を来す人がおそらく出てきます。みんな私たちの世代ほど長生きできないかもしれません」 (小池市長)
長生きできないかもしれない、とはただ事ではない。その上で同市長は戦争論を持ち出して壮大な論理を展開する。
「現在の中学校の部活の状態は昭和16年頃、国民のほとんどが内心は米国と戦争を始めるなどということはおかしいと思いながらも誰もこれに異論を唱えない、異論を唱えれば非国民扱いされ結局、大東亜戦争に突入して悲惨なことになってしまった当時の状況に酷似していると思えてなりません」 (同)
小池市長にとって部活動からの生徒の〝解放〟は、命懸けの闘争ということなのだろう。
「全国民が体育会系では困るわけであります」
小池市長が主張するように、たしかにすべての生徒が運動部で鍛錬を積む必要はないように思われる。
同市長は「どうして全国で部活が異常な状態になってしまったのでしょうか?」と問いかけて続ける。…続きは本誌に