鷲尾英一郎の「中原支援」は自民入りへの伏線!?
2018年10月26日
満を持しての参戦だったに違いない。元民進党県連代表の衆議院議員、鷲尾英一郎が新潟市長選で自民が支持する中原八一の支援に立ち上がった。かつて天下分け目の関ケ原で、小早川秀秋の裏切りが東軍に勝ちをもたらしたとされる。鷲尾英一郎は新潟市長選で「関ケ原の小早川」になり得たのだろうか(敬称略)。
鷲尾現る
10月18日、新潟市長選に出馬した中原八一は中央区のホテルで総決大会を開催した。主役は中原のはずだったが、注目は何と言っても2区の衆院議員、鷲尾英一郎の登場だった。
元民進党県連代表の鷲尾だが今は無所属。41歳ながら当選回数は5回を数える。先の内閣改造で農水副大臣に就任した自民の高鳥修一は4回。県選出の国会議員で言えば、6回の菊田真紀子に続く5回に西村智奈美と鷲尾がいる。
2区から出馬し、前回衆院選で鷲尾に敗れた自民の細田健一もまたこの総決起大会でひな壇に並んだ。細田は3期目。当選回数で鷲尾が細田を上回るためか、あるいは今は無所属とはいえ、元民進党県連代表が自民の中原を支援することへの敬意からか、鷲尾の席は細田より中央の演壇に近く、自民党二階派の元外相、中曽根弘文参院議員の隣だった。
この日、中原の応援には中曽根元外相のほか、中原が現職の参院議員時代に所属した二階派から河村建夫元官房長官(衆院議員)、自民党の組織運動本部長を務める山口泰明衆院議員が駆けつけた。激励の挨拶は川村、山口、中曽根と続き、次いで鷲尾、その後に細田が務めた。
やはり挨拶でも若い分だけ鷲尾は目立つ。
「私も中原八一さんを当選させたいという思いで参加させていただきました。無所属の私に力を借りたいと言っていただいたのが中原さん。そうであればひと肌ぬがないと。篠田市長からも毎日のように電話をいただきました」 (鷲尾英一郎)
その後、市長選で鷲尾は中原と共に街頭演説に立つこともあった。新潟市長選で候補者よりも目立った一人が鷲尾。そしてもう一人が、「毎日のように鷲尾に電話をした」という篠田昭新
潟市長だったかもしれない。
知事選でも花角支援
鷲尾英一郎が自民党の候補を支援したのは今回が初めてではない。6月の知事選でも、野党共闘の池田千賀子ではなく、与党の候補者だった花角英世知事の支援に回った。
「鷲尾さんも新潟高校から東大に進みましたから、鷲尾さんにとって花角知事は高校、大学の先輩にあたるわけです。それを大義名分に、2区内の一部の地域では池田で動いたかもしれませんが、大半の地域で花角の支援に回っていました」(2区の自民党関係者)
先の知事選で、鷲尾は当初から与党の側に回っていたわけではなかった。…続きは本誌に