部活動にメスを入れた小池・加茂市長らしい言い分
2018年08月27日
加茂市の小池清彦市長が8月2日、市立全5中学校で長期休暇中や土日・祝日の部活動を原則休止すると発表した。教員や生徒の負担軽減が理由だとしているが、生徒や保護者の反発も予想される中、市民からは「なんとも小池市長らしい決断」といった呆れ半分、感心半分の声も聞かれる。いずれにしても、これまでたびたび全国規模の論争を巻き起こしてきた小池市長らしいサプライズだ。
頭脳明晰で衰え知らずの高齢ワンマン市長
夏休みなどの長期休暇中や土日・祝日などに市立全5中学校の部活動を休止する加茂市の方針は、スポーツ庁が今年3月に策定した運動部活動のガイドラインに基づいて打ち出したという。
しかしながらスポーツ庁が示したガイドラインは週2日以上の休養日を設けるとともに、長期休暇中にオフシーズンを設けるとしているのに対し、加茂市の方針は長期休暇中を原則休止とするほか、学期中も土日・祝日に加え平日にも週1日の休養日を設けるという相当に踏み込んだ内容だ。
こうしたことから保護者や市民の間からは「あまりにも極端な方針」「部活動に熱中する生徒の思いを無視している」などの批判的な声も聞かれる。
ある市民が話す。
「ニュースを聞いたとき、“またしても小池市長がやったか…”とため息が出ましたよ。あの人の考えること、思いつくことはとにかく極端なのですが、ワンマンだから周りの職員は何も言えずにスンナリと通ってしまう。困ったものですよ」(60代男性)
小池市長は東大法学部卒で、防衛官僚を経て1995年に加茂市長に初当選した。略歴だけ見ても頭脳明晰なのはいうまでもない。また剣の達人であり、柳生新陰流と穴澤流薙刀術の免許を有する文字どおり文武両道を絵に描いたような人物だ。
81歳とは思えぬピンと伸びた背筋、しっかりとした足取りは日頃の鍛錬のなせる業だろう。そして何よりも驚かされるのが立て板に水のその喋りで、年齢を重ねてもまったく衰えを感じさせない。しかも話す内容は時に過激で、時に挑発的でもある。
今年3月、2009年に開設された県央医師会応急診療所(三条市)の建設費を一部負担するよう県央4市町村から求められると、小池市長は市議会一般質問で「今後このような文書をよこすことをやめないときは、三条市長を脅迫罪と詐欺罪で告訴せざるを得ない」と発言して大きな波紋を広げた。
一方、市立全5中学の部活動のあり方に大きな一石を投じた小池市長だが、2014年10月に市内の小中学生に配布した文書が大きな波紋を広げたこともある。その文書には以下のように記されている。…続きは本誌に