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2024年11月23日

森裕子参議院議員不正税還付問題で地検が3度目の受理

2018年05月28日

自由党県連代表の森裕子参院議員が支援者の寄付金を政党支部に寄付したかのように装い、不正に所得税の控除を受けさせたとして、東京在住の元会社役員・志岐武彦氏(76)が詐欺と政治資金規正法違反の容疑で新潟地検に告発、地検は4月20日付でこれを受理した。同氏が森議員の不正税還付容疑で地検に告発、受理されるのはこれで3度目。地検は過去2回いずれも不起訴処分としているが、新潟検察審査会に不服申し立てをするなどして執念の闘いを続けている。同氏が改めて本誌に不正追及への熱い思いを寄稿してくれた。

 

森裕子参院議員への新たな告発、地検は3度目受理

 

森裕子参院議員への3度目の告発を行い、4月20日新潟地検が3度目の受理をしたので、本稿にて報告させて頂く。

 

個人が「政党」(政党支部も含む)に寄付すると、寄付額の30%もの所得税の控除が受けられる特例が定められている(租税特別措置法41条の18)。

 

この特例によって支援者の寄付が促されるので、寄付を受ける側の政治家にはありがたい法律である。しかし、政治家の中に、寄付が増えるだけでは満足せず、政治家自身が自ら代表を務める「政党支部」(以下「支部」という)に多額の寄付をし、多額の還付金を受け取る不届き者がいる。

 

その代表格が森裕子参院議員で、12年間で、9100万円を「支部」に寄付した形を作って、2700万円もの所得税の還付金を受け取っていたのである。9100万円が本当の寄付だったかどうかにも濃い疑いがある。

 

私たちは、落選中の森氏が、「支部」に1205万円もの寄付をし、その寄付により不正に税還付金を受け取ったとして2回の告発をし、2回とも受理された。その顛末を「財界にいがた」3月号に寄稿したのでお読み頂ければ幸いである。

 

今回の告発も森氏の寄付金控除に係る問題であるが、森氏自身が行った不正税還付の問題とは異なる。森氏が、税還付が受けられなくなった団体で支援者からの寄付を受けたにもかかわらず、その支援者に「虚偽書類」を渡して、税還付金を受け取らせた事件についてである(表1 森裕子議員の税還付と3回の告発)。

 

新潟日報、読売新聞、毎日新聞が告発受理の記事を掲載したので、毎日新聞の記事を以下に転載する。

 

〈森裕子氏への告発状を受理

地検・寄付還付巡り

新潟地検は24日、自由党の森裕子参院議員が自身への寄付金控除の還付金を支援者に不正に受け取らせたとして、政治資金規正法違反と詐欺の疑いで東京都の無職男性(75)から3月に提出を受けた告発状を20日付で受理したと明らかにした。

 

告発状によると、森氏は落選中の2016年1〜3月、支援者167人からの寄付計約500万円が租税特別措置法による税還付を受けられない団体への寄付にもかかわらず、虚偽の書類を税務署に提出し、寄付者に計約150万円の還付を受けさせたとしている。

 

森氏を巡っては、13〜15年にも不正に総額260万円〜360万円の所得税還付を受けたとして男性から告発を受け、不起訴の後不服審査を1月に新潟検察審査会が受理している。〉(毎日新聞2018年4月25日付)

 

「支援団体」設立が事の始まり

 

国会での厳しい追及などで名を馳せた森議員は、全国から広く寄付を募るため、2011年「YMF経済研究会」(以下「YMF」)という自分を支援する「政治資金管理団体」(平たくいえば後援会組織)を設立した。当時、私は森議員を支援していたので、秘書らから依頼を受け、会員を紹介したりして設立の手伝いをしたことを鮮明に覚えている。…続きは本誌に

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