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2024年11月24日

2018年大学入試 本県高校現役合格者数一覧 本誌完全独自調査

2018年04月27日

夢見たキャンパスライフを楽しんでいるだろうか。雪辱を期すべく、再び受験勉強に励み始めただろうか。初めて給料をもらった嬉しさを噛みしめているだろうか。この春高校、中等教育学校を卒業した生徒たちの新生活がスタートした。新潟に生まれ育ち、学べたことを誇りに、それぞれが進んだ道で全力投球をしてほしい。そしていつか、この新潟で大きな仕事をやってのける人材に育ってほしい。今年も本県の大学入試結果を、今号(主に合格者数)と次号(主に進学者数)にわたり完全独自調査でリポートする。

 

東大の現役合格者数が2年ぶりに二桁に乗った。医学科も2年ぶりに50人を突破。既卒を含めると119人だ。昨年は国公立大学現役合格者数が激減したものの、今年は盛り返した(いずれも本誌集計分)。今号では主に、現役生の進路ならびに大学合格実績をリポートする。

 

新潟県には2%の権利がある

 

本誌の調査によれば、昨年の国公立大学現役合格者数は、その前年を250人も下回った。要因は様々だが、昨年3月卒業生が中学3年時に受けた、いわゆる「学力テスト」の結果が“底”だったことが一因であると教育関係者らは見ていた。この学年で底を打ち、今や中学生の学力は右肩上がりの結果がもたらされている。ちなみに、直近3年の国公立大学現役合格者数は次のとおり(本誌調査分)。

 

【2016年】▼2748人

【2017年】▼2496人

【2018年】▼2587人

 

約100人盛り返した計算だ。私立大学合格者数もほぼ前年並み(約1万1千人=本誌調査分)今春の卒業生数は、恐らく前年を下回っているはず。それを考慮すれば、本県受験生は大健闘と言えるだろう。大学短大等進学率は、若干、上昇しそうだ。

 

ところで本県の人口は、日本の総人口の約2%を占める。単純に言えば、どの大学にも本県出身者が2%は合格・進学する“権利”がある。

 

例えば、東京大学の入学定員は約3千人。その2%は60人。東大に毎年60人を送り込む権利が本県にはあるわけだ。だが、毎年の合格者数は、既卒を含めても20人前後。全然足りない。

 

他県はどうか。人口規模がほぼ同数の宮城県や長野県、岐阜県も今年の合格者数は60人に満たないものの本県を優に上回った。富山県は、25人が合格すれば“権利行使”したことになるが、30人が合格したもよう。27人が合格すれば“権利行使”となる石川県は、37人も合格している(いずれも「サンデー毎日4月22日号」参考)。

 

富山・石川両県に共通するのは、官僚出身知事が強烈なリーダーシップで牽引していることだ。富山県の高校生は、「富山から出ろ。官僚になって日本を引っ張れ。帰ってくるなら錦の御旗を飾れる人間になって帰ってこい」(富山県出身、新潟大学卒の県内在住者)

 

というようなことを教師から平気で言われるのだという。両県の大学進学率は常に全国上位。東大・京大合格者数も多く、新潟県は全く敵わない。

 

教育県もさることながら、北陸新幹線の金沢開業で両県とも活気付いている。経済産業政策では稼ごうという貪欲さが伺える。

 

本県知事は、直近3代で官僚出身は泉田裕彦氏のみ。その前が日銀出身。直前は東大卒・弁護士・医師のスーパーエリート。しかし、“援交恥事”の馬脚を現し失脚した。直前2代は「国の覚え最悪」(県会筋)であり、色々な場面で新潟県のイメージを悪化させていった。いずれの知事も、経済政策に目を見張るものはなく、
気がつけばあらゆる指標で本県は「一人負け」していた。

 

「官僚出身の泉田氏ですら新潟県を全く浮上させられなかった。浮上どころか“失われた12年”とも揶揄された。県選出国会議員も小粒。本県の人材難は目も当てられない」(大学関係者)

 

官僚になることがいいわけではないが、本県を救う人物が出てきてほしいものである。

「バカ知事、辞めろ」といった低俗な批判ではなく、「どうすれば新潟県が良くなるのか」を考えながら批判する目を養う。大学に進学した者は様々な学びから、就職した者は社会の実情と現実を実感しながら、健全な批判的精神を養ってほしい。リーダーに全てを任せてはいけない。自分ならこうする、自分にできることをする。そういう人間に育って、この新潟を浮上させてほしいものである。

 

新潟食料農業大学が開学

 

今回は、県内の全日制高校・中等教育学校のうち58校に調査用紙を郵送し、糸魚川高校を除く57校から回答をいただいた。

 

本稿を進める前に誌面を借りて御礼を述べる。年度替わりの多忙な折、ご協力いただいた学校ならびに関係各位に、心より感謝申し上げます。

 

表の見方を解説する。大前提として掲載した数字は、

1.表②、③を除き、現役生(平成30年3月卒業生)のみとしている。
2.表①を除き、通信課程、短期大学の各合格者数は含まない。夜間過程は含む。
3.各種推薦・AO入試等での合格者数を含む。
4.すべての数字は、必ずしも確定値ではない。

 

こうした前提のもとに読み進めていただきたい。…続きは本誌に

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