ついに提訴された米山県政に”ダッチロール”の予兆
2018年01月26日
危惧されていたことが現実になってしまった。米山隆一知事のツイッターに関し、県議会で再三にわたり注意が喚起されてきた。だが知事は一向に耳を傾けようとしなかった。果たして同知事のツイッターでのやり取りが訴訟沙汰に発展してしまった。同知事が投稿した内容に名誉を傷つけられたとして、日本維新の会代表、松井一郎大阪府知事が、550万円の損害賠償を求めて提訴した。
前知事越え
1月4日に開催された建設関係新年交歓会の挨拶で、米山隆一知事はこう述べた。
「私は一言多いだけで、決して喧嘩が好きなタイプではありません」
その言葉を信じたかった。それから2週間ほどたった同月18日、大手メディアは「日本維新の会代表のである大阪府の松井一郎知事が、米山隆一知事に550万円の損害賠償を求めて大阪地裁に提訴した」と伝えた。大阪府立高の頭髪指導訴訟をめぐる米山知事のツイッターによって、松井知事が名誉を傷つけられたというもの。
大阪府の「頭髪指導訴訟」とは、昨年10月、府立高校の女子生徒が、学校側から髪を黒く染めるように再三指導を受け、不登校になったとして、大阪府を提訴した一件だ。
問題となったやり取りは昨年10月のこと。経緯などはおくとして、以下のようなものだった。
〈因みにこの『高校』は大阪府立高校であり、その責任者は三浦さんの好きな維新の松井さんであり、異論を出したものを叩きつぶし党への恭順を誓わせてその従順さに満足するという眼前の光景と随分似ていて、それが伝染している様にも見えるのですが、その辺全部スルー若しくはOKというのが興味深いです〉 (米山知事)
〈米山君、いつ僕が異論を出した党員を叩き潰したの? 君も公人なんだから、自身の発言には責任取る覚悟を持ってるでしょうね。いつ僕が異論を出したものに恭順を誓わせたのか説明して下さい〉(松井知事)
文面だけを見れば、議論というより喧嘩だ。
〈もし、これ(米山知事のツイート)がいけないというのであれば、政治というものを全く批判できなくなるので、極めて困惑するし、極めて理解に苦しむ訴訟を提起されていると感じております〉 (米山知事)
4年前の県議会でのこと、富山県議会で本県の泉田知裕彦知事が、その名こそあげつらわれなかったが、嘲笑の対象とされたことがあった。同県の石井隆一知事の答弁だった。
「例えば東の県(の知事)さんは〝(新幹線の)負担金を払ったんだから、全列車停車しろ〟とおっしゃった経過があって、それをいさめるのに艱難辛苦に耐えて今日まできたということをよく考えて、みなさんもいろんな意味で、〝惻そく隠いんの情〟も含め、しかし一生懸命努力するということだと思います」(同)
ここで議場からドッと笑いが起こった。「負担金を払ったんだからと言った東の県の知事」が誰を指すかは解説する必要もあるまい。
押し出しが強かった泉田前知事でも、自らの発言がもとで訴えられることはなかったはずだ。
あらぬトバッチリ
米山隆一知事が訴えられた一件だが、あらぬ波紋を呼んでいる。1月20日、南魚沼市の市議が、自身のフェイスブックに〈日本維新の会松井代表 米山知事に550万円の支払いを求めて提訴〉という文字が入ったTBSNEWSの画像を投稿。そこに以下のコメントを付けた。〈知事としての仕事は山積しているはず。全くもって時間の無駄遣いである〉
1月21日、これに早速反応したのが米山知事だった。南魚沼市議の投稿をシェアし、こうコメントした。…続きは本誌に