新潟女子力インタビュー 遠藤麻里さん
2018年01月26日
「インタビューはされ慣れていないので……考えながら話していいですか?」と、案外カワイイ遠藤麻理さんである。自身の持つラジオ番組では、淡々とした語り口からときおり〝かまいたち〟のような一撃を放つ遠藤さん。その意外性と面白味、愛あふれる突っ込みに人気が高まり、まもなく15年を迎える長寿番組となっている。昨年の暮れには初のエッセイ集を出版、新潟の市場では突出した売れ行きである。「スキップしながら楽しんできた」という、彼女の歩みを訊く。(聞き手・石坂智惠美)
飾れない自分を直球勝負で笑いとばす
──(本誌) 書くのは小さい時から好きだった?
遠藤 はい、物語や詩、交換日記までいろいろと。本も好きでしたしね。この仕事に就いたのはTVの人気番組『なるほど! ザ・ワールド』のリポーター、ひょうきん由美ちゃんへの憧れから。人を笑わせながら伝えることが好きだったんですよね。小学校のとき、ノートと鉛筆を持って一人で地元の商店を廻り、「お客さんは何人来ましたか?」とか「お仕事をしていて楽しいのはどんなとき?」とか、勝手に取材をしていました。「学校の宿題だから教えて」と、ウソなんですけどね(笑)。
──ずいぶんユニークですね。
遠藤 妄想も好きでしたから。一人っ子で淋しいというのもあり、人と交わりたい気持ちがあったのかもしれません。「面白いね、麻理ちゃん」と、自分がしたことで人に笑ってほしい。表現することで人から褒められたいというか。
──今回上梓した『自望自棄』を読んで、遠藤麻理さんは夢と現(うつつ)の両極端な人なのかな、と。そして、天邪鬼で正直。中途半端さはない印象です。微妙なストライクゾーンは狙ってこない。どストライクか、まったく外したボールなのか、と。
遠藤 あっはっは、できないんですよ、その微妙なストライク狙いが。
──でもそこが遠藤さんの文章の面白いところ。例えばご両親の離婚の話だとか、ご自身が独身であることなど、赤裸々な内容も綴られていますよね。人気商売だと書きづらい内容かと思うんですが、これは遠藤さん的には〝捨て身〟の攻撃?(笑)。
遠藤 あれ、そういう印象ですか? 事実なので仕方がないなぁと、ただそれだけ(笑)。
──妊婦に間違えられたというエピソードもありましたね。あれは作り話じゃなくて?
遠藤 本当の話です(笑)。
──遠藤さんのエッセイはどこまでが本当か、盛った演出なのか妄想なのかがわからない。読んでいるこちらが、それを探ってしまいます。
…続きは本誌に