柏崎市職員 出張旅費不正経理の実態
2017年10月27日
柏崎市職員が出張旅費を不正に受け取っていた問題について同市は10月10日、不正行為が2016、2017年度で計38件あり、職員が不正に取得した差額は計37万5640円だったと市議会全員協議会で明らかにした。
市職員の不正経理まだあるのでは! 市民が告発
市によると、不正をしていたのは産業振興部の男性課長ら計6人。東京などへの出張の際に、高速バスを使ったにもかかわらず、事後、虚偽の精算手続きを行い、新幹線の費用を受け取っていた。
市では、今後、県外出張での高速バス利用を認めないことを決めたという。しかし、それは本質的な解決にはならないだろう。子どもの喧嘩の仲裁ではあるまいし、本末転倒である。
また、再発防止策として、今後は領収書の提出を義務付けるというが、今までそんなこともできていなかった役所の管理体制の甘さには唖然とするほかない。
柏崎市内で製造業を営む60代の男性は「領収書も提出しないで精算させていたとは知らなかった。もしかすると、この種の不正は産業振興部だけでなく、他部署でも行われている可能性が高い。この際、徹底的に調査するよう、知り合いの市議を通じて強硬に申し入れる」と話した。
市は刑事事件を起こした市職員に対する市の処分公表を、刑事処分の決定後とすることを決めた。
同市では市教育委員会の30代の男性職員が、長岡市内の商業施設で、県迷惑行為等防止条例違反で摘発され、懲戒処分としたことを8月に公表した。だが「刑事処分が未確定で、処分内容に影響する恐れがある」として、迷惑行為が盗撮であったことを明かさなかった。
本誌では、市職員の迷惑行為が女性の下半身を狙ったスマホによる盗撮であることを警察関係者から聞き取っていたため、10月号で報道した。今後は刑事処分が決まった段階で、事件の詳細や市の処分内容を発表するという。
これにより、会田洋前市長のときに決められた市懲戒処分等の公開基準を11年ぶりに改定することになった。
これまでは、飲酒運転を起こしても、盗撮事件を犯しても、氏名は一切公表されなかったが、今回の改定で「社会的影響の大きな事件に係る事案で、任命権者が必要と認めたときは被処分者の氏名も公表する」こととなった。
この改定について、同市の50代の職員は「大きな前進だとは思うが、民間会社なら間違いなく懲戒免職になります。その点、役所の処分は甘い。自分も市職員だけに自己嫌悪に陥る。実に情けない」と話した。
不正な経理処理を上司から指示された市職員が自殺
今回の不正経理を事前に察知していたという星野正仁・柏崎市議(最大会派「決断と実行」代表)は、次のように話した。…続きは本誌に