上越新幹線 新潟空港延伸を決断せよ!
2017年08月26日
【お詫びと訂正】
本誌9月号70ページ 漆原良夫氏の肩書が参議院議員になっていますが、正しくは衆議院議員です。お詫びして訂正致します。
新潟の明るい未来が見えない。このまま漫然と過ごせば、新潟は急降下する。県内経済人の多くがそう危惧するのは、現状の新潟に危機感を抱いている裏返しでもある。インフラを有効活用できず、政策ビジョンもない。一体、今まで行政は何をしてきたのか。費用対効果を気にする前に、政策効果を示したらどうか。新潟の浮沈は、トップリーダーの英断にかかっているのだ。
このままだと新潟は近い将来、急激に衰退する!
菊水酒造株式会社・高澤 大介 社長
なんもせんかったツケ
現状の新潟は、はなはだお寒い状況だと思うのです。(県知事の)米山さんは、聡明な方なんですから、まず新潟をどうしたいのかという明確な戦略をぶち上げて欲しいですよね。そして私は、新潟を稼げるようにする戦略の1つが、上越新幹線の新潟空港延伸だと思っています。
いろんな意見があるのは分かります。でも、新潟の将来を考えたとき、新潟が玄関口になる、あるいは起点となるようなターミナルは持っておくべきだと思うんです。
ターミナルを作ることによってお客様が入ってきたら、スルーされては困りますから、まず新潟で受け入れられるような施設、仕掛けをきちんと整備しておく。わが県がわが県として、きちんとお金を稼げる仕組みを作らないといけないと思います。これまで稼ぐ仕組みは構築してこなかった。そのツケは、これから物凄い勢いで襲ってくるんじゃないかと危惧しています。繰り返し強調しますが、なんもせんかったツケが必ず新潟を襲いますよ。
新潟を含む地方は、どう考えても人口減少には抗えない。その中でどう生き残りを考えるか。こう変えていくのだ、こうすれば生き残るのだ、といった明確な目標、あるべき姿としてのビジョンを持たなきゃいけない。ビジョンを持ったら、具現化できる戦略を練らなきゃいけない。それが基本的に新潟にはない。声を大にして聞きたいが、あったのか、と。
経済、農業、産業育成、社会福祉、教育…。確かに課題は山積みでしょう。お金を優先的に使いたい分野があるでしょう。でも、お金を使ってこれまで何を生み出してきたのか。
農業においては、こしひかり一辺倒のツケが露骨に回ってきている。他県がこしひかりに負けないお米作りをしてきたのに、本県はこしひかりに胡坐をかいてきた。こしひかりの値崩れが始まっていますよね。
素晴らしい果物を開発しました。洋ナシは本当に美味しい。でも、ラフランスの知名度には敵わない。他県の人はルレクチェなんて知らない。いちごも然り。越後姫の食味は、目隠しで食べ比べてもダントツに美味しい。でも、とちおとめに負けてしまう。宣伝下手。せっかく美味しいものを作っても、知られていなければ「ない」も同然。せっかく素晴らしいインフラがあるのに、使わなければ宝の持ち腐れです。何のためにお金を使ってきたのか。
これまでと同じような政策、お金の使い方では、繰り返しますが、新潟は確実に衰退します。
インフラを使って稼げ!
金沢は、開業した北陸新幹線を上手に使い、関東方面からの誘客に成功しました。大阪延伸を政治の力を使って強力に進めています。「次は関西を取り込め」とばかりに手薬煉( てぐすね) を引いていることでしょう。…続きは本誌に