在新潟中国総領事館の移転問題が再燃の気配
2017年07月27日
在新潟中国総領事館が万代小学校跡地へ移転・拡張する計画が持ち上がったのは2010年盛夏のこと。あれから7年、再び経済大国中国が動き出したとの怪情報が舞い込んだ。その真相を追った。
着任早々、米山知事と面談
「政府関係者や在日中国人の間で、新潟市内に中国の恒久的な公館を建設したいという声が高まっています。公館といっても、日本で言うところの〝公共施設〟のようですが……。今年、日中国交正常化45周年、来年は日中平和友好条約締結40年の節目を迎えますから、そうしたことも背景にあるのでしょう」
これは中華人民共和国の情勢に詳しい長岡市内の会社経営者S氏の話である。
続けてS氏は言う。
「今年2月1日に、在新潟中国総領事として着任した孫大剛という人は実に日本語に堪能で、しかも行動力が抜群といわれています。その証拠に、着任から5日後には米山隆一知事を表敬訪問し、同じ日に篠田昭新潟市長とも会談しています。
また、5月には、佐渡市を初めて訪問しています。7月20日には、早くも新潟市内で孫大剛さんの講演会が開催されます。
これら一連の動きは、7年前にゴタゴタ続きで立ち消えになった万代小学校跡地への移転問題の再燃と思って間違いないでしょう。
万代小跡地の一画には、大型複合賃貸マンションが建設される計画のようですが、中国側は新潟県庁周辺の空地にも関心を寄せているという話です」
孫大剛氏が米山知事を表敬訪問したことを報じる県内紙の記事を抜粋して紹介する(2月7日付)。
『……孫氏は「東北アジアの交流は大事だ。新潟と中国の各地方の交流に全力で取り組んでいきたい」と意欲を語った。
会談はすべて日本語で行われた。孫氏は、今年が日中国交正常化45年の節目であることに触れ、「(日中国交回復をした)田中(角栄)先生は中国で知らない人はいない。古里に来られて、光栄に思っている」と述べた。
米山知事は「県が経済事務所を置く遼寧省出身の総領事を迎えられて心強い。一層交流を深めたい」と歓迎。東日本大震災以降、コメなど本県の食品が中国で輸入禁止となっていることに言及し、「解禁に向け一緒に取り組みたい」と協力を求めた。
会談後、孫氏は報道陣に「中国と日本は重要な近隣だ。両国民の文化、経済、スポーツ、青少年交流が関係改善に必ず役に立つと考えている」と話した。総領事館の移転についても期待感を示した』
S氏の話に出てきた孫大剛・在新潟総領事の講演会の概要は次のようなものだ。…続きは本誌に