自民党柏崎 幹事長の”反党行為”に騒然
2017年06月27日
自民党柏崎支部が解体の危機に直面している。柏崎市議会正副議長選で幹事長の立場にある市議が社民系市議に票を投じるというお粗末な幕切れに、故田中角栄元総理門下の自民党員は怒り狂っている。さらに自民支持の桜井市長に反原発寄りの言動が目立つなど保守本流の柏崎市で何が起きているのか、真相を追った。
幹事長を解き党籍除名
「柏崎の自民党はここまで腐れ切ったのですか。こうなったら、党員自らが組織を解体するぐらいの覚悟で再建に取り組んでほしいものです。
反党行為を犯した荒城彦一市議の幹事長解任、党籍除名は当たり前です。田中角栄先生の遺訓を受け継ぐ伝統ある自民党柏崎として、厳正なる処分を課してほしい」
こう怒りを込めて話すのは、自民党柏崎の重鎮ともいうべき西川勉・元県議会議長である。
自民党柏崎支部で一体何が起きたのか。西川氏が腐れ切ったと決めつける荒城市議はどんな反党行為を犯したのか。
その話とはこうだ。
6月5日から始まった柏崎市議会定例会の正副議長選で、荒城彦一市議は自民党柏崎支部の幹事長の立場に在りながら、副議長に立候補した総務会長の三井田孝欧市議に投票せず、あろうことか政敵である社民系の笠原晴彦市議に票を投じたというのである。これは明らかに反党行為だろう。
渦中の三井田市議に話を聞いた。
すると、三井田氏は複雑な表情を浮かべ「実は私自身、荒城氏が信じられないのです。あんな人と10年以上も柏崎市政を支えてきたのかと思うとぞっとします」と言って、続けた。
6月定例会議初日の本会議で正副議長選が行われ、議長に加藤武男氏=自治研究会=、副議長に笠原晴彦氏=社会クラブ=が選出された。ともに初の就任で、柏崎市議会の慣例に従った2年ごとの改選の結果である。「もちろん見た目には何ら問題はないのです……いや、そうではなくて、実は根深い問題があったのです」
と三井田氏。決断と実行をモットーにする三井田氏にしては奥歯に物の挟まったような歯切れの悪さだが、次の瞬間、一気に話し出した。
「今回の柏崎市議会の議長選は選挙前から大勢が決したようなもので、市議会全体の流れは、ベテランの真貝維義市議を議長に選任する方向で動いていた。
真貝市議は、市議在任9期の丸山敏彦市議、8期の矢部忠夫市議に次ぐ6期連続当選の強者であるだけでなく、柏崎市政への功績は大きく、保守系政治家としても図抜けた実力の持ち主と高い評価を得ている。
その真貝氏が在任2期の加藤武男市議に4票の差をつけられて逆転負けを喫したのだ。真貝氏は、改選前、最後の任期を議長として柏崎市政に奉仕したいと支持者に説いて回るほどの熱の入れようだったといわれている」
一方、副議長に立候補した三井田市議は、「事前の票読みで負けが見えているが、保守系、しかも最大会派として出馬ゼロはあり得ないため、いわば特攻である」と宣言するほど玉砕覚悟の出陣だったのである。
市議失格だけの問題か
ところが蓋を開けてみると、最悪の事態が待ち受けていた。議長には市議経験の浅い加藤武男氏が選ばれ、副議長には三井田市議が全身全霊をかけて阻止しようとした社会クラブ所属の革新系市議笠原晴彦氏が選任されたのである。そして、呆然とする三井田市議の前で、信じがたい事実が発覚した。…続きは本誌に