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2024年11月23日

詳報2017年大学入試 本県高校・中等教育学校合格者数

2017年04月27日

新潟で学び、または働き始めた者、新潟を出て学び、または働き始めた者。この春高校、中等教育学校を卒業した生徒たちの新生活がスタートした。新潟で生まれ、育ったことに感謝し、大きく羽ばたいて、いずれは郷土・新潟のために力を貸してほしいものである。今年も本県の大学入試結果を、今号(主に合格者数)と次号(主に進学者数)にわたり完全独自調査でリポートする。

 

苦戦─。東大・京大の合格者数が昨年を下回った本県。速報ベースによれば、県内全体における国公立大学合格者数は、昨年比300人減とも言われている。学校によっては「そんなことはない」とお叱りを受けるかもしれないが、全体で見ると苦戦した大学入試だったようだ。

 

苦戦の年だったのか?

 

本誌調査における国公立大学の合格者数(現役のみ)を、昨年と今年で比較すると次の数字になる。

【2016年】2748人

【2017年】2496人

 

約250人の減。その分、私立大学の合格者数が増えたかと思うと、さにあらず。同じように本誌調査における私立大学の合格者数(現役のみ)を比較すると…。

【2016年】1万3585人

【2017年】1万1270人

 

私立大学は約2300人も減らした。もちろん、卒業時の人数の違いもあるだろう。恐らく今春卒業生の方が、1学年上より千人ほど少ないはずだ。

 

実は、今春卒業生は、「高校入学段階で学力的に厳しい学年だった」(下越地区高校)というである。このことは、教育関係者が異口同音に指摘するところ。「底」と表現する関係者も入れば、「我慢の学年」と表現する人もいた。

 

彼らが中学3年生(2013年=平成25年)のときに受検した「学力・学習状況調査」いわゆる「学力テスト」の成績が、前後3年において最も低迷した学年だったのだ(下図参照)。

p146

ただしその前年、平成24年の中学校の結果を見ると、大きな差があるわけではないことも分かる。1学年先輩と比較して国公立大学現役合格者数250人減、私立大学現役合格者数2300人減は、やはり苦戦だったと見ていいだろう。

 

一方、今回の調査においても例年通り依頼した「自由回答」欄への記述を読むと、学校の先生たちは誰一人として「苦戦」などとは漏らしていなかったことを付記しておく(各校のコメント等は別稿を含め、随時挟んでいく)。中学時代の学力テストの結果が分かっていたからこそ、早めの処方箋を心掛けた教育を彼らに施し、大学、社会へと羽ばたかせたのだ。

 

話は変わるが、県政最大のテーマは「人口減少」だ。これにどう対応していくか、本県のみならず地方はどこも頭を痛めている。18歳でまず激減し、22歳でさらに減る。大学進学時、大学卒業後の就職時に、新潟から主に首都圏に出ていく若者が後を絶たない。…続きは本誌に

 

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