副市長人事で囁かれた”篠田後継”
2017年02月27日
篠田昭市長は4期目後半で、来年11月17日に任期満了を迎える。そろそろ「篠田後継」が取り沙汰されて然るべき」といった時期だ。現在の市議会に同市長は新しい副市長の人事案を示した。「この時期に新しく副市長に就任するということは…」と、何かと取り沙汰もされている。これから「ポスト篠田」の動きも加速しそうだ。
「篠田昭市長の”多選の弊害”を越える病に、市役所が悩まされている」
複数の関係筋が同様の指摘をしている。まず市職員OB、次いで建設会社の役員、そして議会筋だ。三者は異口同音にこう言う。
「特に課長クラスに目立つが、仕事しない。仮に来年、篠田市長の後継候補が当選しても、その市長から”前の市長に目をかけられていた存在”などと思われるのは迷惑だ。後の出世にリスクが生じかねない。だから課長クラスは、あえて仕事しようとしない」
市役所OBはこう付け加えた。
「例えば55歳の職員が今年副市長に抜擢されたとする。来年市長は辞めるはずだから、自分も一緒に60歳を前にしてクビだ。そんなのいやだから、みんな戦々恐々としている」
市議会の2月定例会が開会中だが、注目の人事案件が示されている。3人いる副市長で、プロパーの一人、浜田栄治副市長が任期途中の3月末で退任する。篠田昭市長は、後任の副市長に高橋建造地域・魅力創造部長を充てる案を今の市議会に示した。
現在、高橋部長は58歳だという。副市長の任期は4年だが、4月に就任しても篠田市長の任期は来年11月までだから、市長と同時に辞めることになる。議会筋から市長選絡みの観測が流れた。
「高橋部長は頭もよく、理解力もあるし、実務的にもちゃんとしていると思う。副市長をやった後に、どこかの区長というわけにもいかない。今回、副市長をやむなく引き受けたのか、あるいは来年の市長選で、篠田市長の後継候補になるということか…」(議会筋)
篠田市長は前回の選挙にマニフェストを翻して出馬し、当選を果たした。常識的に考えれば来年で引退だ。その市長に仕える副市長に就任することは、それなりの決断が必要だ。ということ…と勘繰りたくもなる。
「高橋部長は職員からの信望がいま一つ。篠田市長の後継候補ということはあり得ない」(前出とは別の議会筋)
来年の市長選には前回も出馬した吉田孝志市議(中央区)が既に出馬を表明している。同じく前回出馬した斎藤裕弁護士だが、市民団体の会合で参会者から「政治の場で決着を」と、市長選への出馬を要請する声が上がり、会場から拍手が沸き上がったという。
「市長選で注目されるのが、新潟高校OBの動向だ。市役所に同窓会の支部があるし、人材には事欠かない。ここが主導して候補を擁立できるか…」 (建設会社役員)
篠田市長は同窓生だが、前出の吉田、斎藤は違う。ようやく「ポスト篠田」の動きが加速しそうだ。