─ 古町のホステスさんに魅せられた56歳会社社長の焦燥 ─
2017年01月27日
調査ターゲットは古町のホステス
世の男性の多くは何故、夜の繁華街に引き寄せられるのでしょうか? 単にお酒を飲みたい人もいれば、美女と楽しく盛り上がりたいという人もいるでしょう。とはいえ男性諸氏の中には少なからず夜の蝶たちとのアバンチュールを期待してお店に足繫く通っている向きもいるに違いありません。
昔からホステスと客の恋路は、ありそうでなさそうで、なさそうでありそうと言われています。調査業に携わっている私たち探偵に言わせていただきますと、正解は「なさそうだけれども現実にはある」といったところでしょうか。
今回は新潟随一の繁華街・古町が引き合わせた男と女の愛憎劇をご報告することといたしましょう。
昨年暮れ、新潟市で従業員50人の会社を経営しているという立石正勝さん(仮名・56)が当調査事務所にお見えになり、開口一番こう切り出されました。
「金銭を貸し付けている女性が自宅に帰らずどこか別の場所で寝泊まりしているようなのです。居住先がどこなのか調べてください。返済が滞っていて困っています」(立石さん)
調査対象は木口奈央子さん(同)という女性で、年齢は41歳。結婚しており、ご主人との間に2人のお子さんがいらっしゃるとのことです。
まず、最初に立石さんから借用書のコピーを資料として提出していただきました。そこには一応、対象者の住所が明記されています。
立石さんが続けます。
「借用書の住所に嘘はありませんでした…。彼女は古町のクラブでホステスとして働いています。結婚しているとは聞いていましたが、亭主や子供の待つ自宅には帰っていないようなのです。夫婦関係が破綻しているのかどうかは分かりませんが、本人のいない自宅への催促は検討したくないのです…」(同)
立石さんによると、木口奈央子さんは勤務先のクラブにはレギュラーで出勤しているといいます。
「私が店に飲みに行くと普通に接客してくれますが、私も彼女も、お店には二人に金銭貸借があることは知られたくありません。だから彼女は私の足元を見ているのか、最近ではお金を貸している私の言うことを聞く素振りもありません。
以前は、店がハネて一緒に飲みに行ったようなときは自宅付近まで送っていましたが、”自宅まで送るよ”とアッシー君をするだけのことに対しても頑として拒むことから不審に思うようになったのです。
そして案の定、彼女が乗り込んだタクシーを途中まで追いかけたところ、深夜だというのに自宅とはまったく逆の方向に走っていったというわけです」 (同)
そう話し終えると、立石さんは持参してきた木口奈央子さんの写真を提出して下さいました。その写真のお隣には立石さんが写っていらっしゃいました。
もはや立石さんも彼女との関係についてあえて隠し立てする必要はないと考えたのでしょう、写真を指差してこう説明を加えました。「一年ほど前に二人で草津温泉に行ったときのツーショット写真ですよ。その後、別れたわけでもありませんし、連絡をすれば会えるような良好な関係が続いていたのです。
しかし、ここ3カ月は私の言うこともまったく聞かず、そして家にも帰らずにどこで何をしているのか、ここへ来て彼女に重大な疑念を抱いたというわけです。当然、貸し付けたお金の回収も考える必要があると思っています」 (同)
申し添えますと、立石さんには妻子がいらっしゃるそうです。したがって立石さんの目線でいうと、浮気相手の素行調査が私たち調査員に与えられたミッションということになります。…続きは本誌に