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2024年12月3日

独占インタビュー 米山隆一新知事

2016年10月27日

告示日直前の出馬表明とあって当選するまでには至らないといわれた中、蓋を開けてみれば森民夫氏に6万3千票余りの差をつけて初当選を果たした米山隆一氏。肩書は「医師、弁護士」のスーパーエリートだが、行政経験がないことから政策能力は未知数といわれる。選挙戦の争点が原発再稼働の是非一色だっただけに、その他の政策や考え方、さらにはなぜか独身を貫いている自身の結婚観についても聞いた。

 

「トップは常に上機嫌で」

 

p152

――県庁職員の間で泉田さんは非常に不評判だったわけですが、マネジメント能力が極端に欠けていたことがひとつの要因だと考えています。そんな泉田さんから知事を引き継ぐのですから、やりやすいのではないかと思うのですが。

 

私としては職員のみなさんと普通に接することだけを心掛けています。普通に接すれば別にマネジメント能力を発揮するまでもなく人間関係はうまくいくものと考えています。

 

トップのひとつの資質は常に上機嫌であることだと思っています。トップが上機嫌であれば人はモノを言いやすいですから。僕は比較的常に機嫌が良い状態にある人間だと自己分析しています。

 

また物凄くマネジメント能力があるとは思いませんが、低くもないと自分では思っています。普通にトップとしての仕事ができると思います。

 

――巷では、共産党をはじめとする野党共闘で、自民党の後ろ盾のない知事は国から予算を獲得できないのではないかといった声もあります。一方でかつて長野の田中康夫知事が国から干されたことが思い出されます。米山さんは国や自民とどういうふうに関係を築いていきますか?

 

普通に付き合っていたならば(国から)干されるようなことは起こらないと思います。仮に干されるようなことがあったのなら、干された(田中)知事は喧嘩を売りすぎたのではないでしょうか。同じことを言うにしても、心掛けて穏当に言うべきでしょうね。

 

国としてそういった方針を決めたというよりも、現場レベルで「あの人とは話したくない」といった空気があったのではないかと想像します。現場のサボタージュは一番怖いです。上が方針を決めてサボタージュしている、つまり干しているならば「それは不公正だ」と反論できますが、上が指示をしていないのに現場でサボタージュが起こっているのであれば止めようがありませんから。

 

相手に自分の主張をきちんと伝えるのは最善かつ唯一の策だと考えますが、にもかかわらずその主張が原因で干されるなどということが起こるような国ではあってはならないと思いますので、そのような異常事態は起こらないと思いますよ。

 

それと共産党さんのことがいろいろ言われていますが、僕は別に共産党さんにコントロールされているわけではありません。変な褒め方をして逆に怒られそうですが、共産党さんは自らの立ち位置をよく分かっている政党で、そもそも(自分を)コントロールしようとは思っておらず、党としての主張のいくつかを取り入れてもらって存在意義を前面に出すということを相当割り切ってやっていらっしゃるようにお見受けします。

 

共産党さんの主張の中には私としても相容れないものもありますが、普通に受け入れられる主張も随分あります。それらを政策に盛り込んでも誰も文句は言わないでしょう、というようなものが。ですから共産党さんとも入れられる主張も随分あります。それらを政策に盛り込んでも誰も文句は言わないでしょう、というようなものが。ですから共産党さんとも良いお付き合いができると思いますし、それが原因でほかとバッティングすることはないと思っています。

 

新幹線─空港のアクセスを改善

 

――選挙期間中、上越新幹線の新潟空港へのアクセス改善について演説されていました。採算面の問題はありますが、実現に向けてどのようなプロセスを踏むべきだと考えますか?

 

まずは調査ですよね。採算性については空港にどのくらいの人たちが来るのかという問題があります。ニワトリが先かタマゴが先かという話になるとは思いますが。…続きは本誌に

 

 

 

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