政令市で唯一「自民」会派のない新潟市会保守系会派
2016年09月27日
全国に政令市は20市ある。新潟市は2005年に広域合併をして人口80万人を突破。その2年後、日本海側初の政令市となった。拠点都市となり、県と同等の権限を手に入れた。国と直接交渉する機会も得た。先月号の本誌では、大学教授「政令市は政党政治をすべきだ」とする論を紹介した”大人”の仲間入りを果たした新潟市だが、肝心の議会は政党政治どころか子供じみているとの指摘がある。
離合集散の繰り返し
激戦になった前回の新潟市長選はいまだ記憶に新しい。4選出馬はしないと表明していた現職の篠田昭市長が前言を翻して出馬。保守系の吉田孝志氏(現新潟市議)と弁護士の斎藤裕氏を僅差で破り、4選を果たした。
このとき、新潟市議の保守系は篠田氏支援と吉田氏支援で対応が割れた。新潟市議会保守系が割れるのは今に始まったことではない。
「私が市議になったときから保守系は分裂していた」
と言うのはベテラン市議。
「30年以上も遡るんだよ、この問題の発端は。取材をしたら連載記事が書けるほどドロドロしている。その流れをいまだに引きずっているんだ」 (同)
別表①をご覧いただきたい。過去10年における新潟市議会会派の変遷だ。色塗りが保守系会派。広域合併時の保守系会派は3つ。その後2つに集約されたが、4つに分裂した過程を経て、現在は3つになっている。
2つまでは集約できても、絶対に1つになれないのが新潟市議会保守系会派だ。
ある自民党関係者が、「あくまで個人的な見方」と断った上で、現在の3会派の特徴を話す。「保守市民クラブの人たちは、自民党として党是を追及していると言います。新潟市政クラ
ブは非常に保守的ですが、言い方を変えれば旧態依然。新市民クラブは、場合によっては超党派で是々非々の対応をしようという考えです」
無論、そんな理由だけで保守系会派が3つに分かれているわけではない。それは後述する。
ところで政党と会派の違いは何か。現在は千葉県議の水野ゆうき氏が、我孫子市議会議員時代に自身のHPで記した見解が分かりやすいので紹介する。…続きは本誌に