青少年犯罪の危険な温床「GPSアプリ」
2016年08月27日
未成年に対する淫行が発覚して人生を台無しにする男が多すぎる。とくに公務員。たとえば今年6月、県は17歳の女子高生に街中で声を掛けて誘い出し、みだらな行為をして逮捕・起訴された県農地整備課の男性主事(28)を懲戒免職処分にした。また一昨年10月には出会い系サイトで知り合った女子高生にみだらな行為をした県警長岡署の男性巡査(23)が逮捕されてもいる。こうした嘆かわしい状況を見るに見かねて、ある現役警察官が社会に警鐘を鳴らすべく本誌記者にコンタクトを取ってきた。
アプリで中国人女性が誘ってくる!?
10 年来の付き合いがある現役警察官から過日、こんな電話をもらった。
「新聞の社会面に頻繁に公務員が淫行で逮捕された記事が載っているでしょ? 少女と知り合ったきっかけは大方が出会い系サイトだけど、実際のところ最近の出会い系サイトの実態って知ってるかい?」
そう聞かれた記者だが、率直にいって出会い系サイトの実態についてはほとんど知識がない。インターネットで関連情報を検索してみると、「最近の出会い系サイトはサクラばかり」とか、「他のサイトに誘導して金儲けをしようとしている業者だらけ」といった書き込みが多く目に付く。
また実在する出会い系サイトを列挙して、「これらはすべて“出会えない系サイト”」などと揶揄する書き込みもある。本当のところはどうなのか皆目見当がつかない。しかしながら実のところ今、そのテのサイトはさらに過激さを増しているのだという。
ちょうど1年前、本誌の読者から以下のような情報提供をメールでいただいた。
〈記者さんは「微信(ウェイシ ン)」というスマホ向けアプリを知っていますか? これは中国版LINEともいわれている人気アプリで、特徴的な機能に「シェイク」があります。どんな機能かというと、自分のスマホをシェイクする(振る)のと同じタイミングでスマホをシェイクした見ず知らずの者同士をつなげるのです。
実際に相手が見つかると、性別や名前、簡単な情報のほか、その人が自分からどのぐらいの距離のところにいるのかが表示されます。
私が実際に試したところ、白山公園(新潟市中央区)のあたりでシェイクすると頻繁に中国人女性とつながりました。彼女たちはチャットを通じて自分の艶めかしい姿を撮影した
写真を送り、明らかに誘っているように思われます。
微信はおそらく売春の温床になっているのではないでしょうか?」
記者も微信なるアプリをスマホにインストールし、シェイクという機能を試してみた。スマホを振ると「シャカシャカ」という音が鳴り、何人もの男女の名前と写真がヒット。画面上
に映し出された。
このアプリの利用者は日本人が非常に少なく、そのほとんどが中国人などの外国人だった。チャットで挨拶すると快く返事をくれる中国人女性もいた。彼女が売春目的でやり取りをしているとは思えなかったが、その気になれば男女の出会いの場として利用することも十分可能だろう。
GPS機能を利用した危険なアプリ
前出の微信だが、仮に18歳未満の少年少女であったとしても自由に利用できる点が極めて危険だ。
出会い系サイトに関する国内規制としては「出会い系サイト規制法」があるのだが、微信はLINEなどと同様に利用目的が男女の出会いを求めたものばかりとは言い難いこと
から、同法の規制対象外となっているのが実情だ。…続きは本誌に