自民・新潟市議連が要求した「泉田推薦反対」 の虚実
2016年08月27日
「これらは私たちの総意ではなかったはず」。地元紙が1面で伝えたトップ記事の内容について、自民党の星野伊佐夫県連会長の辞任を求め、泉田裕彦知事の推薦反対を申し入れたという同党新潟市議会議員連盟に属する市議が異を唱えた。10月の知事選を前に、自民党は混迷の度を深めているようだ。
三尺玉さく裂
「本当にビックリしました。8月3日に掲載された日報の記事です。しかも1面にデカデカと出ましたからね。違和感を持ったのは私だけではなかったと思います」
この日、新潟日報の1面トップに踊った記事の見出しが以下。〈星野県連会長の辞任要求 自民新潟市議連 泉田知事推薦も反対〉。8月3日は長岡まつりの最終日だった。前出の市議は、朝に新聞を開いた途端、三尺玉がさく裂したかと思うほどタマゲたらしい。
その記事の内容をかいつまんで申し上げれば以下のよう。新潟市議会には20人で構成する自民党新潟市議会議員連盟(会長は佐藤豊美市議)がある。この議連が8月2日、「星野伊佐夫県連会長の辞任」と「10月の知事選に、4選を目指す泉田裕彦知事を推薦しないこと」を同党県連に申し入れたという。
申し入れは議連の幹部が直接県連に出向いて行われた。星野県連会長の辞任については書面で、泉田知事を推薦しないことに関しては口頭で申し入れた。後者が口頭となったのは、既に泉田推薦を決めている団体に関係する市議に配慮してのことだという。
8月3日の新潟日報では、1面の記事に続いて3面に関連記事が掲載された。そのタイトルは〈自民新潟市議連県連会長辞任要求 参院選敗北で不満噴出〉。3面の記事には写真もあって、議連の会長、副会長ら幹部4人と、応対する県連の常任顧問、渡辺惇夫県議(新潟市東区)の姿が紹介されていた。
前出の市議はこう言った。
「議連の総意として、星野会長の辞任を要求したわけでもないし、泉田知事の推薦に反対したわけでもないのです」
それなのに記事のタイトルが〈星野県連会長の辞任要求 自民新潟市議連 泉田知事推薦も反対〉では面食らうわけだ。
強硬論は出たが…
ある自民党所属の新潟市議はこう言った。
「新聞記事に掲載された写真には、議連の幹部である市議4人が写っていました。会長、副会長は分かるのですが、あとの二人は農政部会の部会長と副部会長です。申し入れに行ったのが議連の会長、副会長と幹事長ならまだ分かるのですが…続きは本誌に