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2024年11月21日

NGT48の仕掛け人 秋元康氏に聞く「決断の流儀」

2016年06月27日

p58a―メガヒットメーカーの「決断の流儀」とは―

 

AKB48の姉妹グループとして新潟に誕生した「NGT48」。昨年8月に1期生がお披露目となったのに続き、今年1月には新潟市中央区万代に「NGT48劇場」がオープン、活動を本格化させた。6月18日にはAKB
48グループ最大のイベント「選抜総選挙」が新潟で開催され、県内外から多くのファンが詰めかけ盛況のうちに閉幕。県民をあっと驚かせた姉妹グループ誕生の舞台裏や今後の展開をAKB48グループ総合プロデューサーの秋元康氏に聞くとともに、作詞やテレビ番組の企画構成などの分野でもメガヒットを連発し続ける同氏ならではの着眼や発想の神髄に迫る。

 

新潟県民の熱い思いに応えて

 

――東京・秋葉原を拠点に活動するAKB48に続いて名古屋(SKE48)、大阪(NMB48)、福岡(HKT48)に姉妹グループを立ち上げてきましたが、7大都市ではない新潟にNGT48を誕生させるに至ったきっかけについてお聞かせください。

 

よく聞かれるのですが、僕が決めたわけではないのです。新潟はもちろん、札幌などのさまざまな都市が候補として挙がってはいました。

 

当初は札幌のほうが先だと言われていましたが、運営側の問題、具体的には劇場をつくるにあたっての許可の問題、あるいは製作費もかかりますから、それらを総合的に考えて「(札幌よりも)先に新潟でもいいですか」と(運営側から)確認されたということです。

 

もともと僕の中では新潟にグループをつくる構想があったのですが、独断で「今回は新潟」というふうに決めたわけではありません。

 

なぜ新潟だったかというと、新潟や東北の方々から厚い支持をいただいていたので、新潟にグループをつくることで何かお役に立てることがあるのではないかと考えたからです。

 

これまでずっと西に広げていたので、もう少し東にも広げていきたいという思いもありました。もともとの構想では、AKB48グループは野球チームやサッカーチームのようにホームを持ちたいという願いもありましたから。

 

また僕が新潟にグループを立ち上げたいと思ったきっかけとしては、サッカーJ1・アルビレックス新潟に対する県民のみなさんの熱い思いも挙げられます。

 

――NGT48のファン獲得の手応えはいかがですか。

 

僕としてはまだまだ準備段階だと思っています。まだメジャーデビューもしていませんし。たとえるなら、今は学校に新たに野球部が出来て準備体操をしているような段階
で、同時に「うちの学校にも野球部が出来たんだよ」とPRしているような状況です。

 

それによって地元商店街のみなさんの間で「オレがコーチをやってやろうか」とか、「オレも昔、野球をやっていたんだよ」といった反応が徐々に生まれて、ざわざわしているような感じですよね。

 

でも、これから実際にNGT48がCDデビューをしたり、どこかのコンサートの舞台に立ったり、テレビ番組に出演したり、あるいはNHK紅白歌合戦を目指すのか、レコー
ド大賞を目指すのか分かりませんが、そういうときにたとえば新潟の高校野球チームが甲子園に出場するとなれば、バスを何台もチャーターしてみんなで応援に行きますよね。今のNGT48 はまだその手前の段階なのだと思います。…続きは本誌に

 

 

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