太陽光発電疑惑 泉田知事と本誌の真っ向勝負!
2016年06月27日
本誌6月号掲載の「泉田知事と県外太陽光発電事業者との”重大疑惑”」について、泉田裕彦知事名による抗議文が2度届いた。初回の全文、本誌反論の要旨、そして2度目の一部をここに掲載した。これらの内容を県民・読者からも吟味していただきたい。
”重大疑惑”の中身
本誌6月号で掲載した記事のタイトルは「泉田知事と県外太陽光発電事業者との〝重大疑惑〟」。おおよその内容は以下のようだ。
平成25年3月4日、新潟県は〈県と市町村が共同した公共施設の『屋根貸し』太陽光発電事業の事業者を選定しました〉とする報道資料を発表した。
事業者に決まったのが、JCサービス(大阪市中久保正己社長)と、その関連会社である新潟スマートコミュニティ事業の共同企業体だった。後者は資本金50万円で平成24年2月に設立された。代表者はJCサービスと同一で、設立時の本店は都内だが、その後新潟市内に移転している。
報道発表資料によれば、「屋根貸し」の対象は合計で68施設(県:9施設、市町村:59施設)。学校の校舎や体育館などが多く、最大面積は南魚沼市畔池浄水場の関連施設で6千460㎡。
68施設の合計面積は約8万1千㎡で、太陽光発電の出力規模は6千330 kw(6・3MGメガワット)となる。施設の賃料は㎡当たり100円以上で、「屋根貸し」の期間は20年とされていた。
県と市町村が共同した公共施設の「屋根貸し」太陽光発電だが、事業者の選定は公募型プロポーザル(提案)方式で行われた。この事業を担当した県産業振興課新エネルギー資源開発室によれば、事業者公募で「応募はJCサービスと新潟スマートコミュニティ事業による共同企業体の1者だけだった」という。
事業者の募集は平成24年12月25日に受け付けが開始され、翌25年1月21日に終了した。この間、年末年始の休業もあるから実質1カ月もない。
この種の事業者公募は他県でも行われている。例えば埼玉県は平成25年11月、「第3次県有施設屋根貸し太陽光発電事業」として、11施設を対象に事業者公募を開始した。埼玉県の場合、募集にあたっては事前に事業者説明会や現地説明会を行い、その後に提案書を受け付けるというスケジュールだった。本県の場合、こうした説明会が開催された形跡はない。
本県の事業者公募は事前の説明会が行われていないにも関わらず、募集の受付期間が1カ月弱(実質22日)、と短かった。さらに募集段階での対象施設は県が53施設、市町村が140施設と、先に紹介した埼玉県の事例などと比較して極めて多かった。 平成24年12月に始まった本県の「屋根貸し」太陽光発電の事業者公募だが、事・前・に・どれほど周知されていたのか疑問も残る。本誌では県内に本店を置く民間の太陽光発電事業者に、「県と市町村が共同した公共施設の『屋根貸し』太陽光発電事の事業者募集を知っていたか」と尋ねた。その事業者は「知らなかった」と回答した。
泉田知事による抗議文全文
県と市町村が共同した公共施設の「屋根貸し」太陽光発電事業だが、その事業者選定は〝特異〟なものに思われた。そして唯一応募したJCサービスと、新潟スマートコミュニティ事業の共同企業体が事業者に選定された。この事業者にも〝特異〟な事情があった。…続きは本誌に