JR新潟駅前で動き出す民間再開発の行方
2016年04月27日
JR新潟駅前にあるマルタケビルの解体が伝えられた。同駅万代口の周辺には、同じ世代のビルが林立している。これらのビルは既に更新時期を迎えている。駅前では新しくヨドバシカメラの商業ビルが建設され、3月に新店舗がオープンした。様々な不確定要素はあるものの、駅前へのヨドバシ進出が契機となり、民間による再開発事業の動きが加速しそうだ。
流れは駅周辺へ
3月24日、JR新潟駅万代口から徒歩1分の距離に、「ヨドバシカメラマルチメディア新潟駅前店」がオープンした。新店舗は7階建てで1階から6階が売り場。トータルの売り場面積は約5千900㎡(1千800坪)だ。ヨドバシの駅前出店が噂されたのは昨年の連休前。それから1年もたたずオープンを迎えた。
ヨドバシカメラが新潟に進出したのは平成7年のこと。新潟駅の西側連絡通路にあった「ヨドバシカメラ新潟店1号館」の売り場面積は1千379㎡だった。新潟駅前店のオープンに伴い、既存の店舗は閉店となった。
ヨドバシのライバルであるビックカメラは7年前、新潟駅南口のCoCoLo(ココロ)南館に出店している。その売り場面積はおよそ9千㎡だという。国内の主要都市の如く、新潟でも駅の周辺で家電量販店の両雄が競い合う格好になった。
ヨドバシ新潟駅前店のオープン初日、開店を待つお客の長い行列ができた。その後も新潟駅万代口側からヨドバシへ、人の流れが続いた。
「周辺の駐車場も満杯状態でしたね。バス路線の体系が変わり、ヨドバシカメラ前の一方通行がすごく混雑するようになりました。こうした事情もあって、ヨドバシがオープンした時は、駐車場から一通の道路に車が出ることができないような状態で、これは大変なことになったなと思いました。
こうした状況を見るにつけ、人の流れが駅周辺に集中していると痛感させられました。もはや古町周辺の沈没は明らかだし、うかうかしていると万代地区も危ういといった印象を持ちました」 (地元商店街の関係者)
ヨドバシ新潟駅前店に隣接する弁天町共同ビルでは、3月末で「新潟東急REIホテル」が営業を終了し、4月に新しく米系ホテルブランド「ラマダホテル新潟」となってプレオープンした。同ビルでは5月20日のグランドオープンに向け、改修工事が進められている。
新潟駅万代口の西側はヨドバシの出店やホテルのリニューアル、あるいは駅周辺整備事業に伴う道路整備など、変貌を遂げつつある。
“ヨドバシ効果”やいかに
「駅周辺は人の通りも賑わいも、新潟で一番になってきました。特に万代口側に注目が集まっていますから、ヨドバシの出店は地元にはプラスで、追い風だと感じています」(地元商店街の関係者)
ただし”ヨドバシ効果”といったところまでは至っていないようだ。…続きは本誌にて