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2024年11月22日

精彩を欠く野党の参院選戦略

2016年04月27日

田中直紀(民進)は県選挙区から逃げ出し、中原八一(自民)は議席減に焦る。森は野党統一候補の神輿に乗れそうだが、かつぐ民進はため息をこらえてはいまいか。

 

3者3様に抱える低調さ

 

4月10日、民進党県連が結成された。同日は佐渡市議選の投開票日であり、県内初の同等公認候補・近藤和義(62)が当選を果たした。

 

とはいえ近藤は今回で当選3期目。もともと民主党公認候補だった。

 

「民主党県連に米山隆一(元維新)が加わっただけという印象。新鮮味はない」(自民関係者)

 

野党統一候補選定の混迷の末、民進党は今夏参院選県選挙区で独自候補の擁立を断念。統一候補は森(元参院議員・生活)となる見通しだが、民進党は民主党時代からの溝がある。

 

森が統一候補になれば、民進党は森を応援する。それが大人である。野党第1党が駄々をこね続ける子供であってはいけない。

 

p152

しかし、とある”大人”の民進党関係者は「正直やりづらい」とこぼす。

一方、参院選比例区で民進は現職・田中直紀(75)を公認。田中は国会で年長者の部類に入るが、それを”賞味期限切れ”と見る向きもある。

 

「田中は6年前の参院選の際、街頭演説で”今回を政治家の集大成とする”と言っていた。“当選させていただければ閣僚の声もある”、とも。

 

ところが当選して念願の閣僚になってからは不勉強で赤恥をさらした。よく、まだ政治家を続ける気になるものだ。年齢からしても引退だろう」

 

与党は県選挙区で現職・中原八一を公認。

 

「森にアレルギーがあるからといって、民進が中原に票を入れるわけがない。”寝る(無投票)”か、森に入れざるを得ない。

 

民主党の基礎票は20万票くらいでしょう。森自身の基礎票が10万票として、さらに社民、共産、維新。単純な足し算はできませんが、票がまとまれば良い勝負になりますよ」(事情通)

 

ある政界通は、中原の選挙組織の弱さを指摘する。

 

「塚田一郎(参院議員)はイチロー会(後援会)を全県に張り巡らしています。片や、中原にはそういった根強い組織がない。選挙になれば、市町村支部や職域支部頼りです。

 

中原は前回参院選からこの6年間、きちんとした組織づくりをしていない。中原としても大県である新潟の定数が2から1に減るとは思いもよらず、油断していたのではないか」

 

民主の“失恋”と森の駄々

 

「野党が形の上でまとまっても、票はまとまるのか」 (自民関係者)

 

「森でまとまることができる」 (野党関係者)

 

昨年から続いた野党統一候補選定の混乱は、森という結論でひとまずの決着を見せそうだ。…続きは本誌にて

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