『声の異常』
2016年04月27日
■医師データ
東京医科大学卒。新潟大学医学部耳鼻咽喉科入局。新潟県内の複数の病院に勤務後、2005年から2年間、米カリフォルニア大学サンディエゴ校に留学。帰国後、新潟大学医学部耳鼻咽喉科特任助教、助教、講師を経て開業。耳鼻咽喉科専門医。めまい平衡医学会認定めまい相談医。医学博士。
声がかすれる、声を出しづらい…。こんな経験のある読者も多いのでは。大半は心配ない症状だが、中には重篤な病気のサインや、やっかいな病気の可能性も。今回は声の異常について取り上げる。解説は宮尾耳鼻咽喉科クリニックの宮尾益道院長にお願いした。
「声がかすれたり、声を出しづらかったりする症状ですが、咽頭や声帯などに明らかな異常が認められる器質的異常と、ファイバースコープによる見た目に異常がなく、原因がなかなか特定できない機能的異常の2つに分けられます。
まず、器質的異常のなかでも、比較的心配ない症状についてお話しします。一番多いのは、かぜなどウイルス感染で声帯が炎症を起こし、はれて声がかれることです。大声を出し続けて声帯がはれ、声がかれることもあります。これらの症状は、のどを安静にすることで大方快方に向かいます。
少し注意が必要なのは、…続きは本誌にて