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2024年11月22日

新潟市の発展を妨げてきた”革新市政”の害毒

2015年12月28日

本誌前号が取り上げたように約40年前、鳥屋野潟のど真ん中に橋を架けようとの一大建設構想があった。田中角栄元首相のファミリー企業が周辺の土地を大量に所有していたことから、架橋を切望する地元住民らはその政治力に大きな期待を寄せた。しかし─。この構想に猛反発したのが革新勢力だった。彼らはなぜ公共工事を目の敵にするのか? ひいてはこれが新潟市の発展を停滞させている元凶ではないのか? 匿名の識者2人とともに革新勢力の“政治的流儀”にメスを入れる。

 

県都で40年続く革新市政

 

【座談会出席者】
A氏 会社社長(51歳)
B氏 元会社社長(70歳)
C  本誌デスク

 

C 最初に今回のキーワードとなっている「革新」の定義について押さえておきましょうか。

 

A氏(以下、A) 革新とは読んで字のごとく、「新たに革あらためる」ことで、既存のものをより適切と思われるものに変更することを意味します。本当にそれが適切かどうかは別として、政治的には社会主義や共産主義が革新勢力と定義されています。

 

本誌前号では、約40年前に存在した鳥屋野潟に橋を架ける構想について触れていましたが、これに対して猛反発したのが革新勢力だったとの指摘はまさにそのとおりです。この一件にかぎらず、革新勢力は基本的にインフラ整備に対して否定的です。

 

C 革新系議員が公共投資に批判的なのは今に始まった話ではありませんが、その理由についてどうお考えですか?

 

A 自分たちの支持団体が労働組合だからですよ。これに対して自民党の支持母体は建設業界ですから、彼らは嫉妬心で土建屋攻撃をするのです。「あいつらにカネなどやるものか」と。

 

p38

ですから公共事業を意地でもやらない。公共投資することによって街が発展すると分かっていても、やらないのです。つまりは自分の飯のタネがなくかるからです。こうした革新勢力による大罪をあぶり出すことによって新潟市は発展すると思います。

 

C Bさんは革新勢力についてどうお考えですか?

 

B氏(以下、B) 1960年代後半から1970年代後半にかけて、反公害や福祉政策・憲法擁護などを訴えた革新首長が全国的に増えました。それまでの自民党中心の流れを主に社会党が中心となって断ち切ったといえるでしょう。

 

新潟市もそのうちのひとつで、1975年に川上喜八郎氏が市長に初当選したのを機に革新市政へと転換しました。川上氏は社会党や共産党の推薦を受けて当選したのです。

 

同氏の後継市長の若杉元喜氏、それに続く長谷川義明氏も社会党や共産党の支援を受けて当選した革新市長です。さらにこれは後に論じることになると思いますが、現在の篠田昭市長は表向き社民や共産の支援を受けてはいませんが、根本的には革新系の流れを汲んだ市長だと思います。…続きは本誌にて

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