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2024年11月21日

震災避難者支援団体に疑惑浮上

2015年11月27日

これまでくすぶっていた問題が、一気に表面化してきた。新潟市の避難者支援団体、あるいはその代表を務める人物に関する数々の不明朗な部分が取り沙汰されている。新潟県や福島県も既に調査を始めているという。避難者を支援し、自立を進めていくためにも、不透明な部分は一掃されなければならない。

 

平穏な生活のはずが…

 

新潟市東区猿ヶ馬場2丁目に東日本大震災からの避難者交流施設、「ふりっぷはうす」がある。「ふりっぷ」という名称は、ファミリー、フレンド、フクシマのFと、LIP= Live in Peace (平穏な生活を送る)をつなげたものだ。

 

施設はJR白新線の東新潟駅から歩いて行くことができる距離にある。福島県に通じる国道49号と新潟バイパスの結節点、紫竹山ICに比較的近い。こうした条件から、この地に交流施設を設置することになったという。

 

「当初、JR新潟駅に近い場所も検討されたのですが、結局は最寄り駅が新潟駅から一つ目で新潟市の中心部にも近く、車の便も良いということから、この場所になったのです」(福島からの避難者)

 

p146

写真のように民家を利用したこの施設が開設されたのは、震災が発生した年(平成23年)の10月だった。オープンから3カ月で、新潟市で避難生活を送る人々、1千8百人が利用した。

避難者交流施設「ふりっぷはうす」を企画・発案したのは特定非営利法人新潟NPO協会だった。同協会の担当者が、避難者向け情報誌『FLIP』創刊号(平成24年2月)でインタビューに答えこう語っている(本誌で要約)。

 

〈避難所閉鎖が取り沙汰され、新潟市には避難所を経由せず世帯単位で自主避難する動きも目立ち始めたので、避難者が安心して交流できる場が必要不可欠になるとの思いから、この企画をスタートしました〉

 

開設当時、この「ふりっぷはうす」が避難者の憩いの場、避難者と新潟市や全国の支援者をつなぐ交流の場となることを皆が確信していたという。

 

残念ながら今はやや様相が変わってきている。「ふりっぷはうす」の運営には、福島、新潟両県からの補助金が投入されてきた。その一部に不明朗な部分が見つかっている。「ふりっぷはうす」の運営は、当初、新潟NPO協会、ないし同協会らで構成する団体が主体となって行っていた。

 

だが現在は福島からの避難者で新潟NPO協会に所属していた村上岳志氏が代表理事を務める一般社団法人FLIP(新潟市東区、昨年3月設立)に移っている。この村上氏個人にまつわる不明朗な部分も見つかっている。

 

新潟、福島からの家賃が…

 

不明朗な部分の一つに、「ふりっぷはうす」の家賃がある。平成24年度を見てみると新潟県は「平成24年度 新潟県『新しい公共』モデル事業」として、避難者交流施設「ふりっぷはうす」を運営する新潟市震災避難者交流促進協議会(代表者は新潟NPO協会の当時の代表者、所在地もNPO協会と同一)に支援金616万円を支出している。…続きは本誌にて

 

 

 

 

 

 

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