五泉市議選 抱腹絶倒始末記
2015年11月27日
任期満了に伴う五泉市議会議員選挙(定数20)は10月25日に投開票が行われた。トップで当選したのは議会内のいじめられっ子こと安中聡。連続トップの林茂議長は3位に甘んじた。共産党は議席が倍増、伝統の社民党は公認候補が落選と、市議選の結末は波乱万丈。ついでに4年前からくすぶる、あの問題が再燃することにもなった(文中敬称略)。
懲罰1回で100票上積み
この4年間、五泉市議会は〝安中聡〟で明け暮れたようなものだ。10月25日に投開票が行われた五泉市議選で、安中は初当選した前回の得票に約700票を上積みして2千93票を獲得。堂々のトップ当選を果たした。この結果に自身もビックリしたらしい。
今年37歳の安中は、改選前までは最年少の市議だった。5年前の参院選に立候補し、のぼりを立てた自転車で全県を回った。その際の肩書は〈元派遣社員〉。特定の政党や団体の支持など一切なかった。安中が主に訴えたのが教育で、「お金のかからない教育制度を実験する〝教育試験場〟を作れ」と主張した。
参院選ではまったくの泡沫と思われたが、幸福実現党の候補をかわし、本人もビックリのビリから2番目。だが残念なことに供託金300万円はあえなく没収となった。
市議当選後、安中はことあるごとに議会でもめごとを起こした。結論から申し上げれば、安中は4年間で7回も懲罰を食らっている。主な原因は安中のブログやチラシの記述だ。初当選の翌年、9月議会でのことだ。安中はブログに〈請願者の意見を聞かず言論の自由を無視した○×議員(実際は実名で7人登場)は議員のモラルが欠如…〉と書いた。それが発端で5日間の出席停止を食らった。
この議会では林茂議長に対する不信任決議案も提出された。だがこちらは否決。それ以降、林議長が「暫時休憩」と宣言して議事をストップし、「安中さん、あんた…」と注意する光景が五泉市議会の定番になった。
このたびの市議選に目を移すと、安中の上積み票が約700。結果からすれば、懲罰を1回食らうごと、安中は100票ずつ支持を拡大していったことになる。
一方、「安中VS林」といった構図が災いしたか、これまで連続トップ当選だった林議長は3位に甘んじた。よりによって安中にトップを奪われるとは、林議長の胸中も複雑だったろう。
社民凋落、村松食い合い
市議選では定数20に24人が立候補した。落選したのは現職が3人、新人が1人。後者は五泉市議の政務活動費などの問題を追及してきた自称オンブズマンで、新潟市から移住した候補者だった。…続きは本誌にて