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2024年11月22日

水土・BRTの陰で進行する篠田新潟市政の”金属疲労”

2015年07月27日

新潟市では7月18日か10月12日までの87日間、第3回目となる「水と土の芸術祭2015」が開催されている一方、新バスシステム(BRT)は9月5日に開業し、市内のバス路線が再編される。篠田昭市長の施策の中で、批判が突出して集中するこれらだが、むしろ住民生活に直結する行政の基本部分で、金属疲労の如きほころびが目立つ。

 

信じられない失態と言わざるを得ない。排水対策で農道に沿って管を布設する際、土地の所有者の同意を確認しないまま、あるいは管を接続する先との協議が整わない段階で、工事の入札を実施してしまった。入札は成立して契約も整い、受注業者は資材も発注した。ところが工事が実施できないまま2年近くが経過し、工事契約を解除せざるを得ず、市側に損害賠償の責任が生じた。

 

BRTの陰で…

 

6月29日、新潟市議会の6月定例会では4つある常任委員会が開催されていた。このうち13人で構成する環境建設委員会(皆川英二委員長)は何かと話題になった。9月5日に開業が決まったBRT(バス高速輸送システム)に関する陳情の取り扱いが審議されたからだ。

 

その数は全部で何と11本。「BRT連節バス計画の中止」、「BRT計画の白紙撤回」、「BRT事業に係る予算停止」、「BRT構想についての住民投票条例制定」等々、すべて反対の立場からの陳情だった 委員会でこれらの陳情はことごとく不採択に終わった。

 

2月定例会でもBRT反対関連の陳情は9本提出された。こちらもすべて不採択だった。こうした陳情の提出者に、「何とか1本か2本にまとめられないのか」と聞いたことがあ 信じられない失態と言わざるを得ない。排水対策で農道に沿って管を布設する際、土地の所有者の同意を確認しないまま、あるいは管を接続する先との協議が整わない段階で、工事の入札を実施してしまった。入札は成立して契約も整い、受注業者は資材も発注した。ところが工事が実施できないまま2年近くが経過し、工事契約を解除せざるを得ず、市側に損害賠償の責任が生じた。BRTの陰で…は7月18日か目狂乱の水・土芸術祭、BRTの陰で進行する篠田新潟市政のる。「それぞれに思いや力点の違いがあって無理だ」という回答だった。

 

2月と6月定例会の間に市議選があった。委員会のメンバーは変わったし、同じメンバーでも会派の事情からBRTについて2月と6月で反対から賛成に対応を変えた委員もいる。こう
した市議に対し、陳情提出者らは「変節した」と手厳しかった。

 

環境建設委員会は別にBRTに関する陳情だけを審議したわけではない。どうも報道がBRTに偏りがちのため、ほかの案件がかすんでしまう傾向にある。この委員会では、前代未聞と言える内容の議案が審議されていた。

 

それが「和解及び損害賠償の額の決定について」とする市長提案の議案だった(議案第70号)。〈平成27年3月の新潟市南区臼井地内の排水対策工事の契約解除に伴い、前払金の返還お及び損害賠償が必要になった事件〉とある。

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当事者は新潟市の代表者である篠田昭市長と同市東区内の建設業者だ。とにかく何やら損害賠償が必要になるようなトラブルが発生したらしい。この件は報道されなかったが、BRTの陳情より内容は極めてショッキングだった。…続きは本誌にて

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