「世界のトヨタ」の誘致を逃した関川村長の怠慢
2015年06月29日
関川村が目下、バイオマス発電所建設計画を進めていることは本誌も再三にわたって取り上げている。しかしながらここへ来て、さる関係筋が「村にはかつてトヨタ自動車生産工場の誘致構想があったが、実現しなかった」と爆弾証言。これを聞いた村民の間から「トヨタ誘致に成功していたなら、得体の知れない企業と手を組んでバイオマス発電に乗り出す必要などなかったのに…」と悔しがる声が上がっている。果たしてトヨタ誘致はなぜ実現しなかったのか―。その背景を取材すると村長のトンデモない怠慢が浮かび上がってきた。
村民説明会で”爆弾証言”
5月13日、関川村村民会館・大ホールで「木質バイオマス発電事業村民説明会」が開かれた。
関川村ではかねてより木質バイオマス発電所建設計画が進められており、議会でその進捗状況を説明する平田大六村長に対して議員らから「早期に住民説明会を開催すべき」との声が上がっていた。
当日の村民説明会はこうした要請に応えたものであり、いうまでもなく平田村長と村民が直接対話できる場が設けられたのはこれが初めて。平日の午後6時半から開かれた説明会には約200人の村民が参加。閉会は10 時近くになったにもかかわらず途中で席を立つ者は皆無で、同計画に対する村民の関心の高さを窺わせた。
説明会の席上、平田村長から状況報告や今後の見通しなどが示されたほか、発電プラントを設計・製造する米国企業の役員からも説明がなされたが、村民からは「なぜこれほど計画が遅れているのか?」「本当に大丈夫なのか?」といった疑問の声が相次いだ。
そんな中、説明会の終盤にセットされた質疑応答のコーナーで、質問に立った年配の男性が平田村長に向かって以下のように話し始めた。
「村長、スタートした時点からの問題なんですが、なぜ村上市のように推進協議会をつくらなかったんですか? そうすれば説明会なんていうものはある程度省略されるんです。3年も4年も村長、副村長、赤松さん(米国企業の日本総代理店を務める会社の社長)の3人でこの事業を進めてきたんじゃないですか? こんな馬鹿なやり方はないですよ。(中略)
第3セクターが(発電事業を)運営して赤字が出たときには誰が被るんですか?村民が被るんです。だから慎重に、慎重に進めてもらいたい。そんな甘いものではない。村長、アンタは自ら事業をやったことがないから分からんけれども、事業なんてそんな甘いものではないですよ」
質問者はこのようにひとしきり平田村長による村政運営を批判した上で、誰もが耳を疑うような驚くべき発言におよんだ。…続きは本誌にて