『ばね指』 恩田 長明 氏
2012年05月01日
恩田整形外科医院院長
恩田 長明 氏
■医師データ
新潟大学医学部卒。熊本大学医学部整形外科学教室に入局。その後、新潟大学医学部整形外科、琉球大学医学部整形外科、さらに新潟大学医学部整形外科などを経て昭和58年に開業。医学博士、日本整形外科専門医、スポーツ医学専門医。
年配の女性に多い病気で、料理や掃除、洗濯といった家事や手を使う作業などに著しい障害をもたらすばね指。今回はその症状から治療法まで取り上げる。解説は手の外科の専門医でもある恩田整形外科医院の恩田長明院長にお願いした。
「ばね指とは、指を曲げるときに使う指の付け根の腱が炎症を起こし(腱鞘炎)、いったん曲げると自力で伸ばせなくなる病気です。患部の腫れや痛みの他、曲がった指を伸ばすとき、ばねのように弾けて戻る症状が特徴的で、それが病名の由来になっています。一般的には女性に多く、特に更年期を過ぎた方、及び手を使う作業の多い方に起こりやすいです。
症状は、指を曲げ伸ばしたときの手のひら側の腫れや痛みから始まります。進行してくると、手を握って開くときに特に第2関節が伸びなくなり、ばね現象を起こすようになります。
治療は大きく分けて、保存療法と手術療法の2つです。
保存療法の1つめは、副子固定で手指の安静を保ち、炎症が治まるのを待つというものです。保存療法の2つめは、炎症を鎮める効果のあるステロイド剤と局所麻酔を混ぜた薬剤を患部に注射するという治療で、注射は週に1回くらいのペースで3~4回行います。