「出来レース!?」新潟市・万代小学校跡地売却10億円提案
2015年02月27日
受付期間が実質的に9日間だった万代小学校跡地の売却だが、土地代は10億7千万円で、分譲マンションなどの提案が1等当選を果たした。これが前評判どおりの結末だっただけに、「出来レース」を指摘する声がいっそう高まった。そのそしりを免れるには選考の中身を公開するしかないのだが、新潟市は未だそこまで踏み込んではいない。
事前情報流れる
2月5日の午後から夜にかけてだった。不動産関係やゼネコンなど、新潟市内の開発業者らに第一報が伝えられた。市内中央区にある万代小学校跡地の売却先についてだ。昨年10月末、新潟市地域・魅力創造部が『公募型プロポーザルによる市有財産売却のご案内』を発表し、同小跡地の売却を進めていた。
売却先の決定は土地の価格だけではなく、利用手法の提案を審査し決定するとされた。この『案内』によれば、最優秀提案者他の決定・通知は2月上旬となっていた。新潟市がホームページ上で売却先を公表したのは同月6日。だがその前日には業界筋に最優秀となった提案者の名が伝えられていた。
市内の開発業者はこう言った。
「当初言われていたとおり、大和ハウス工業とリビングギャラリー(共同応募)で決まった」
翌日に公表された選定結果も最優秀提案者は〈大和ハウス工業新潟支店(応募代表者)、リビングギャラリー(共同応募者)〉となっていた。前者は大阪市に本社がある建築や土地開発の大手で、後者はNSGカレッジリーグの提携不動産業者としても知られている。
〈(万代小学校跡地の売却では)応募者から計画提案と価格提案の2つの提案を求め、総合評価を行うことによって、より優れた提案者を選定する方式を採用した。本件には、当初7団体から応募があり、途中辞退のあった2団体を除き、5団体から計画提案および価格提案が提出された〉(新潟市『公募型プロポーザル方式による市有地売却にかかる選定結果について』)
大和ハウス工業・リビングギャラリーは5団体の中で計画提案が2位、価格提案は1位、総合で1位となり最優秀者(売却先候補者となった)。
受付期間実質9日
万代小学校跡地は、かつて中国総領事館の移転先として急浮上した土地だ。総総領事館問題は未だ決着を見ていないが、…続きは本誌にて