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2024年11月22日

ワイド総選挙 ”自公圧勝”という嘘八百 ①

2014年12月26日

今回の選挙結果を受け、マスコミはこぞって”自公圧勝”を見出しに掲げたが、果たして実相はいかがなものか。新潟の舞台では拮抗する選挙区が多く、比例復活も合わせて民主党の議席は倍増した。その結果、新潟からは11名もの代議士が誕生した。

 

1区 自民・石﨑徹の「総理大臣に俺はなる!」に先輩議員が渋面

 

新潟1区で勝利した石﨑徹(自民党)だが、当確の瞬間も表情は緩まなかった。今回の選挙で陣営がひそかに期したのは”圧勝”だったという。それは、石﨑が選挙を通して発したメッセージ”将来は内閣総理大臣になりたい”の第一歩としてだ。(敬称略)

 

石﨑徹の政治資金パーティーが、12月1日に新潟市内のホテルで開かれた。パーティーの日程自体は半年も前から決まっていたものだが、これを強運と呼ぶべきか、なんと衆議院選挙の公示1日前の開催という絶妙のタイミングになった。このパーティーは同時に石﨑の連合後援会「徹山会(てつざんかい)」の発足会でもある。

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この日は、石﨑が身を置く「自民党・無派閥連絡会」の実質トップである石破茂を講師として迎え、三原順子参院議員、石破の側近と目される鴨下一郎らも石﨑の応援に駆けつけた。

 

懇親会で鴨下が

「後援会の名前が『徹山会』だと聞いた時に、随分大それた名前をつけたなと驚いた(笑)。石﨑君は総理大臣になることが子供の頃からの夢だそうで。今30歳だから、あと40年は選挙区で戦える。それまで当選を重ねれば、その間に十分可能性も出てくるはず」と挨拶。

 

それを受けて、石﨑が「私の目標は内閣総理大臣になることです」と明言した。

 

童顔の石﨑が言えば、なにやら漫画の主人公が”海賊王に俺はなる!”と言っているように聞こえてくるが、その意気やよし。上昇志向のない政治家は魅力もないのではないか。

 

しかし来賓の席にいた某先輩議員は眉をひそめて渋い顔。隣の県連幹部に耳打ちし、「あれは良くない。言って聞かせた方がいい・・・」というようなご注進をした。要は”大それたことを言うのは早すぎる”という意味なのだろう。政界における自分の限界を知った先輩議員にとっては生意気に聞こえるのだろう。その後、県連関係者から注意があったかどうかは定かでない。

 

石﨑の事務所関係者に聞くと、

「子供の頃から”総理大臣になりたい”と言っていたのは本当のことで、別に今言い出したことではありません。これからもあちこちで言うと思いますよ」と言う。事実、選挙戦を通して石﨑は何度か”総理を目指す”を口にしている。

 

石﨑は初当選の直後に周りから”生意気だ”と随分陰口を叩かれた。この若さで代議士になればどうしても周りの見方が厳しくなり、ほんのちょっとのことで必要以上に態度が横柄に映ることもある。

 

一方でこの2年間、石﨑はマメに選挙区を回り、地元に支援を広げた。小さな集会や勉強会も自ら開いた。これまでの自民党候補と違い、草の根もできる。「見ていて感じるのは、クレーム対応が上手だということ。何かあればとにかくすぐに相手に電話を入れる。最初は怒って事務所に電話を入れてきた相手も、代議士から迅速に電話があれば気持ちも収まるようです」(選対関係者)

 

いつしか”石﨑は生意気だ”という声は聞こえてこなくなり、民主党・西村智奈美の猛追を受けながらも新潟1区を勝利した。

 

1区 執念の西村を議席にスベリ込ませた天国の師匠  …続きは本誌にて

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