スクープ 6億円相当で転売されていたNEXT21
2014年11月28日
新潟市の中心市街地にあって、そのド真ん中に建つNEXT21。かつては本州日本海側で最も高い建物だったという。今も新潟のランドマーク的存在であることに違いない。今年9月、その8割強に相当する権利が5億円で県外企業に譲渡されていた。全体に換算すれば、NEXT21の値段は6億2千万円ほどになる。21階建て、政令市新潟のシンボルがこの値段だ。
21年目で転売へ
「案外知られていないようですね。新潟市のNネ クストEXT21ですが、既に転売され、実質的なオーナーは交代しているはずです」(建設業界紙関係者)
NEXT21は新潟市の中心市街地、中央区西堀通にある。その名のとおり地上21階の高層建築(高さ125メートル)で、平成5(1993)年4月に竣工した。市内にあるタワービルの先駆け的存在だったが、同15(2003)年、朱鷺メッセに隣接する万代島ビル(地上31階、高さ143㍍)が竣工し、こちらが市内で高さトップの建築物になった。
それでも尖塔型のNEXT21は印象的な建物だけに、中心市街地のド真ん中というロケーションもあって新潟のランドマークであり続けている。
前出、建設業界紙の関係者は、「現在のオーナーが誰なのかは承知していない」という。
「今年の夏、ある不動産投資法人が兜倶楽部や国土交通記者会などに配布した報道発表資料の中に、NEXT 21の譲渡に関する内容が含まれていたと思います」(同)
兜倶楽部は東京証券取引所の、国土交通記者会は国交省の記者クラブだ。後者には県内の大手地元紙も加盟している。だが「NEXT21が譲渡された」といった報道はなかった。同省には建設専門紙記者会もあるが、こうした記者クラブに投げ込みされる資料は膨大で、それらをつぶさに確認することは容易でない。
地上21階、地下3階、床面積はおよそ3万7千㎡のNEXT21だが、所有者の交代は皮肉なことに新築から21年目のことだった。…続きは本誌にて