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2024年11月21日

日本を極限まで貶めた朝日新聞と河野洋平の病理

2014年10月29日

“捏造記事”に対して朝日新聞・木村伊量社長が謝罪会見を開いたニュースは、戦後レジームの閉塞性を作り上げた巨大メディアの崩壊を意味するものだった。慰安婦問題を追い続け、「河野談話」のウソをスクープした気鋭のジャーナリスト、産経新聞・阿比留瑠比氏が、その病理を喝破する。(一部敬称略)

 

「吉田調書」のメカニズム

 

「9月11日(朝日新聞・木村社長が謝罪会見をした日)、この日は朝日新聞がリードしてきた“戦後の虚偽”が暴かれた記念すべき日になりました。それまで左派文化人たちは朝日新聞という権威に寄りかかり、お互いがお互いをマッチポンプのように補完し合う形で自己正当化しながら、戦後の言論空間を覆い尽くしていた。しかし大メディアである朝日新聞が”この程度の間違いをする””この程度のウソをつく”ということがわかって、ようやく戦後の暗雲が晴れてきた瞬間だったのだと私は思います」

p102

 

10月18日、柏崎市の柏崎産業文化会館で、産経新聞政治部編集委員・阿比留瑠比氏の講演会『ねつ造された慰安婦問題を考える』(主催「日本会議柏崎支部」)が開かれた。阿比留氏は慰安婦問題の反証によって朝日新聞を追い詰めた存在だ。

 

朝日新聞が「吉田証言」(吉田清治氏が『韓国済州島で慰安婦を200人強制連行した』と証言したもの)を元に展開した慰安婦報道に緻密な証拠の積み重ねで真っ向から反証記事を展開してきた。今年5月にはあの『河野談話』が全く信憑性に足るものではなかった事実をスクープし、大いに注目を浴びた。

 

阿比留氏は慰安婦の問題に触れる前に、朝日新聞が謝罪したもうひとつのねつ造である『吉田調書』について語った。「吉田調書の記事は5月20日付の1面トップ、2面と大展開された記事です。東電の所員の9割が、吉田昌郎所長の待機命令に違反して逃げたという内容。私は読んだ瞬間におかしいと思いました。吉田所長の談話というのは、それ以前にジャーナリストの門田隆将氏が著書でまとめており、吉田所長の話も門田さんを通して聞いたことがありましたが、朝日新聞の記事とはあまりにもトーンが違いすぎる。『だから原発は悪い』『東電はろくでもない会社』という結論が先にあって、その一定方向で記事を作りすぎていると感じました」しかしすぐに反証記事を書けるわけではない。朝日新聞以外には吉田調書が手元にないからだ。

 

「2カ月後に吉田調書を入手して愕然としたと同時に“やはりそうか”と思いました。所員達が逃げ出したなど、どこにも書いていません。それどころか吉田所長は“みんな自分で何かをやろうとしている姿に感謝している”と言っている。一方で菅直人のことを“あのオッサン”や“あのバカ野郎”と呼んでいる。朝日新聞は凄まじい歪曲をしているのです。それにしても朝日新聞は“この資料は、どこの新聞社も入手できない”とでも思っていたのか。他社がこれを手に入れたら、一発でウソとわかるレベルですよ。…続きは本誌にて

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