達人が教える住宅ローン返済の秘業~不況時代の家の買い方~
2012年05月01日
平均年収が低下する現状、マイホームへの憧れを自制する人は多い。住宅購入には10年前、20年前以上に勇気がいる。ただし、住宅とて「賢い買い方」がないわけではない。素人がそれを見つけ出すのは少々難しいので、プロの言葉に耳を傾けてみよう。
住宅購入/赤・黄・青信号
新潟市内で住宅・不動産に関するトータルプロデュース業を手掛けるパレスフィールドの宮原渉代表が、住宅価格について話す。「15年前、旧新潟市内ならば土地・建物の合計約3500万円に対し、銀行からの借り入れは約3千万円が一般的でした。現在は土地・建物で2500万円、借り入れは約2千万円です」 住宅の品質は過去に比べ遥かに向上した。貸付金利も2%程度下がり、現在は1.5~2%で推移している。
とはいえ、誰も「良い時代だ」とは言わない。当然だ。大不況なのだ。「銀行は年収200万円を融資実行の最低ラインとしていますが、そういった方が土地を買って家を建てるのは間違っています。夫婦で年収300万円未満の世帯は家を持たないほうがいいですね」 リスクが高すぎる、という。
「年収300万円の場合、手取りは月額30万円に届くか届かないかといったところでしょう。2千万円の借り入れを起こすと、月々の返済額は6万~7万円。住宅ローン返済額の基準とされる〝月収の3割以内〟は概ね満たせますが、あくまで基準の話です。一軒家となれば固定資産税もかなりかかります。加えて光熱費、食費、車の維持費、携帯電話やパソコンの使用料などを差し引いた生活は苦しいものがあります」
宮原代表は住宅ローン相談も行う。時に顧客から腹を立てられるほど、住宅購入に対する見方はシビアだ。「この業界に携わって20年、家を買ってから自分だけでなく、子供にも欲しいものを我慢させている家庭をたくさん見てきました。〝住宅ローン奴隷〟になってほしくないんです」ローン相談のポイントはいくつもある。自己資金の有無、夫婦・子供の年齢、勤務先の将来性、両親から援助が受けられるかどうか…。...続きは本誌にて