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2024年11月22日

課税趣旨が本末転倒と批判される新潟市の事業所税

2014年04月24日

新潟市内に立地する一定規模以上の事業所に課されている事業所税の評判がすこぶる悪い。同税は都市環境の整備や改善に役立てられる目的税だが、税金を納めている企業経営者からは「会社に何らメリットがもたらされておらず払い損だ」との不満の声が聞かれる。

 

県内では新潟市だけが課税

 

まずは新潟市南区のさる会社社長の恨み節からお聞きいただこう。

 

「私の工場は旧白根市にあるのですが、旧新潟市に編入合併されてから2年後の平成19年になって、今まで見たことも聞いたこともない事業所税とやらが課税されているのを知ってビックリしたのです。それも小さな金額ではありませんよ、100万円近くに上るのでか

ら。

 

南区役所に尋ねると、旧白根市が旧新潟市と合併したことにより事業所税が新たに課税されることになったといいます。そんなことは合併前にはこれっぽっちも聞いていませんから、はらわたが煮えくり返りました」 (製造業社長)

p32

平成17年3月の市町村合併により、旧白根市など編入された旧12市町村は新潟市へとその名が変わった(同年10月には旧巻町も編入合併)。そして新潟市は2年後の平成19年に日本海側初の政令指定都市になり、一時は都会の仲間入りをしたような〝錯覚〟も覚えた。

 

しかしながら南区の主要幹線道路である国道8号線を車で走ってみよう。合併前も合併後もその風景はまったくといっていいほど変わっていない。いや、むしろ合併後のほうが寂れた印象すらある。何軒ものパチンコ店が潰れて廃墟化している光景がなんとも痛々しい。 にもかかわらず旧白根市に立地する一定規模以上の事業所には、合併により新潟市になったのに伴い新たに事業所税が課されるようになった。

 

事業所税は床面積が1000平方㍍超ないし従業員が100人超の事業所に対して課税。

 

床面積に応じた課税を資産割、従業員数に応じた課税を従業者割といい、どちらか一方でも当てはまれば課税義務が生じる。…続きは本誌にて

 

 

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