介護施設の突然破たん 新聞が書かない危険な内実
2014年03月27日
3月10日、新潟市秋葉区の高齢者向け介護施設、「安らぎ健康会」が突然事業を停止した。この種の施設としては異例の事態だ。一方、西蒲区でも3年前に同種の施設、「社中の森」が突如廃業してしまった。二つの施設の破綻だが、実は相互に関連するものだった。その内実をうかがうと、「高齢者福祉が食い物にされているのでは…」、と疑いたくなる実態が浮かび上がる。
突如倒産の異常事態
3月10日のことだった。新潟市秋葉区小須戸にある高齢者向けの介護施設、「安らぎ健康会」の入り口に写真のような貼り紙が出された。この施設は平成24年4月に開設され、ショートステイ(短期入所)と小規模多機能型居宅介護のサービスを行っていた。
後者は平成18年から始まったサービスで、介護が必要な高齢者の状況や希望に応じ、施設への「通い」や「泊まり」、自宅への「訪問」などを組み合わせて行うもの。24時間、365日切れ間なくサービスを提供する。
この施設はその名と同じ安らぎ健康会(新潟市中央区南笹口、小出充康社長)が運営していた。同社は平成10年の設立だが、22年に小出氏が社長に就任し、現在の社名に変更して介護福祉事業に進出した。それ以前、小出社長にこの分野の経験はなかったという。…続きは本誌にて