原子力ムラが画策? 泉田降ろしのシナリオ
2014年02月26日
電力会社をはじめ、一日も早く原発を動かしたいと考える者たちにとって、泉田知事はこれ以上ない目の上のコブだ。あるレベルを超えて邪魔になれば、彼らは泉田を排除しにかかるだろう。
原発ホワイトアウト
話題のベストセラー「原発ホワイトアウト」(若杉冽・講談社)を御存知の読者も多いことだろう。
この小説は、現職の経産省職員によって書かれたとされている、ある意味において告発本だ。その内容はかなりショッキングなものになっている。 設定はほぼ現実と同じ。大地震で起きたフクシマ原発のメルトダウン、それを受けて全国の原発が停止され、早期に再稼働したい電力会社を中心とした「原子力ムラ」の人々。巨大な金を生むモンスターシステムは政官財を掌握し、安全を度外視した経済原理のみで事態を動かしていく。これが現実だったら薄ら寒くなる話だ。
この小説には「新崎県」の「伊豆田知事」が登場する。それぞれ架空の設定だが、モデルについてわざわざ説明の必要はないだろう。「原子力ムラ」は世界最大級といわれる「新崎原発」の早期再稼働を目論み、世論操作などありとあらゆる手段を用いる。「伊豆田知事」はこうした動きに〝正論〞を振りかざして抵抗、「原子力ムラ」に目の敵にされる。
「伊豆田知事」は最終的にどういう運命を辿ったのか。これは一部ネタバレになるが、汚職事件を「仕込まれて」失脚するのだ。…続きは本誌にて