北陸新幹線談合事件が吹っ飛ばす県内大型建築物件工事
2014年02月26日
北陸新幹線の工事で談合事件が浮上した。公取委による強制調査の対象となった企業の中には、ここ最近、県内で発注された物件で受注者になった大手業者も含まれている。あるいは事件の中心にいた人物は、もと大手設備会社の新潟支店関係者だったとも。この一件だが、県内への影響はいかほどのものか。
元新潟支店関係者が関与か
北陸新幹線工事の談合事件について、泉田裕彦知事は敏感に反応した。2月6日の定例記者会見でこう述べている。「談合が確認されると不正があったということで剰余利益部分が返還されます。返還されたときに全て国庫に入るのではなく、新潟県内(の工事)で関係した部分があれば、当然そこの部分については負担金分を返していただくということで、通常の手続きをとります」
泉田知事は、かつて北陸新幹線の建設負担金や停車駅問題で、関係する知事から不興を買ったことがある。「言うことを聞かないと、予定通りの開業は︙」と迫ったことが、北陸地方の知事から総スカンだった。その新幹線負担金問題が、談合事件で再燃しそうな気配だ。「まず談合かどうかが確定し、損害額が確定して国庫に返還されると。その後に手続きをとるということですから、それ以上のものでも以下のものでもないと思います」(泉田知事、記者会見の要旨より)。
前回の如く、性急に事を進めようという気配ではない。その談合事件だが、おおよその経緯は以下のようだ。公取委による強制調査の対象となったのは高砂熱学工業(東京)や三機工業(東京)、ダイダン(大阪市)、大気社(東京)、新日本空調(同)、柿本商会(金沢市)など大手設備工事の十数社だという。…続きは本誌にて