注目の県内開発プロジェクト ②
2014年01月25日
新装オープンの新潟市西区役所 フタをされていた改築の理由
1月14日、新潟市西区役所の新庁舎がオープンした。現地改築で、これまでの西区役所本館の敷地を拡大して建設された。西区の人口は16万2千人ほどで、中央区に次ぐ第2位。シンプルな役所は結構なのだが、案外セコい理由から現地改築が決まったという説がある。
「歴史的失政だ」
「意外と正攻法でしたね。もう少し過激な発言が飛び出すかと思っていましたが…」(西区の建設会社役員)
昨年12月の市議定例会のことだ。西区選出の佐藤幸雄市議(元副議長)が一般質問を行った。広い本会議場を使い、市長や市役所幹部と議員がやり合うのが一般質問だ。
佐藤市議が質問項目の冒頭に掲げたのが〈西区役所新築オープンについて〉だった。「過激発言」を期待されたのにはワケがある。同市議は現在のような西区役所の改築には断固反対の立場だった。
その西区役所の新庁舎だが1月14日にオープンした、これまであった西区役所本館の敷地を拡大し、既存の本館に接して新しい庁舎が建設された。
旧西区役所本館はかつての新潟市坂井輪地区事務所だ。そして通称「旧116」を挟んで海寄りの反対側にあった旧坂井輪地区センターが西区役所の分館だった。今回の新庁舎オープンで、分館、黒埼出張所分館に分散していた区役所機能が一つにまとまったという。
佐藤市議が西区役所の移転先として主張していたのは、国道116号新潟西バイパス沿いの亀貝地区。土地区画整理事業で新しく開発される場所に誘致しようとしていた。現在、この地には既に大規模なパチンコ店やスーパー、ホームセンターなどが出店している。
既に勝負がついた話だった。新しい区役所がオープンする1カ月前に、市議会で「爆弾発言」をしても始まらない。それゆえ佐藤市議の発言は「意外と正攻法」なものに終始した模様だ。…続きは本誌にて