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2024年11月21日

法律家・米山隆一氏の見解 

2013年12月26日

「特定秘密保護法」真の問題点はここだ!

 

先の国会で制定された特定秘密保護法が12月13日に交付され、1年以内に施行される運びとなった。スパイ天国と皮肉られる日本において安全保障上にも大きな意味を持つ法律だが、一方で不備も指摘されている。弁護士であり前回の参議院選挙では日本維新の会から出馬した米山隆一氏に法律家としての見解を求めた。

 

「実施方法を何も決めていない」ことが問題

 

―米山さんは特定秘密保護法に賛成ですか、反対ですか?タイトル

「私は国家機密を保護する法律が必要なことそれ自体には賛成です。安全保障においても外交においても、情報というのは極めて重要な意味を持ちます。驚くべきことに今まで日本ではそれを保護する法律がなかったわけですから、特定秘密の漏洩を防止する法律が必要なのは明らかなことです」

 

―では、米山さんが考える問題点はどこにあるのでしょう?

「法律には『特定秘密を保護する』と書いてあるだけで、秘密の指定、管理、チェックの実施方法を具体的に定めていません。例えば、秘密の指定については『行政機関の長(大臣)は…特定秘密として指定する』とするだけで、具体的に、どのような手順で指定し、どのように決裁し、秘密指定が不適切だった場合どのようにそれを排除するか、全く記載がないのです」

 

―実施方法を具体的に定めないと、どういう点が問題なのでしょう?

「現段階で『特定秘密』に該当する情報は、年間40万件に上るといわれています。20人の大臣が決裁するとして、1人年間2万件、毎日60件です。これらを詳細に決裁していくことは、大臣はおろか、次官、局長を含めても不可能でしょう。その結果、具体的実施方法はおのずと政令・省令に委任され、官僚に丸投げされた結果、最終的には、現場の課長補佐クラスが実質的に特定秘密の指定・管理権限を握る可能性が極めて高いと思います」…続きは本誌

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