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2024年11月22日

本当は危機に瀕している新潟米の競争力

2013年10月27日

かつて当たり前のように"日本一の米どころ"の称号を得ていた新潟。しかし今、新潟の米は売れ残るのだという。宿命的に高い生産コスト、他県の銘柄米の台頭・・・・このままTPPに参加した場合、新潟米は本当に生き残れるのか?

 

TPP交渉、本当のところ

 

TPP交渉の話題については、時間が経過するにつけ、その〝聖域論〟の主役が農産物から、医療や保険に移行しつつある。かつて、この話題が遡上に上った直後は、ニュース番組などでは必ずと言っていいほど、農家の深刻な顔が映されていた。ここにきて、TPPで米国が狙う〝本丸〟は保険商品を含めた金融なのではないか、という点がクローズアップされている。

 

それでも安倍晋三首相は、日米首脳会談において〝聖域なき関税撤廃なのかどうか〟を確認し、オバマ大統領から〝例外も認める〟旨を引き出した際、首相が〝聖域〟と名指ししたのは米と保険だった。タイトル

 

TPPに参加した場合、本当に日本の米農家は危機に瀕してしまうのか。

 

これに関して、ある種の〝楽観論〟はいくつか挙げられている。

 

曰く〝いくら海外から安い米が入ってきても、食味が落ちるのなら、日本では売れないのではないか〟

 

仮に外国産米にかかる関税が撤廃されれば、国産米の4分の1の価格の外国産米が売られるようになるという。今、平均的な国産米10キロ3000円程度で売られているとすれば、関税がかからない外国産米は750円程度である。これで対抗できるだろうか。

 

食味に格差があれば受け入れられないのではないかという意見もあるが、確かに一般家庭では、国産米が選ばれる可能性が高いかもしれない。しかしむしろ大量に消費されるのは外食産業や加工用原料米だろう。この分野は取って代わられる可能性が高いのではないか。…続きは本誌にて

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