ワイド 激動の建設業界 異変続出の県内入札事情
2013年10月27日
「平成23年7月新潟・福島豪雨」では、本県の中越や下越地方、そして福島県の会地方を中心に大きな被害が発生した。被災地である魚沼市や南魚沼市では、農地関連の工事を中心に入札辞退が続出。東日本大震災の復興事業と同様、〝応札者なし〞の入札まで登場したという。
辞退続々
魚沼地域の建設業者が言う。
「当地は豪雪地帯です。たとえ3月末までという工期であっても、これから降雪期を迎えますから実質的な工期はもう何カ月もありません。一昨年の災害(『平成23年7月新潟・福島豪雨』)では、当地の農地も大々的にやられてしまいました。
昨年はまったく耕作できなかったところも少なくありません。今年、何としてでも復旧工事を終え、来年は作付けできるようにしなければならない。こうした農家の期待は大きいものがあります」
「平成23年7月新潟・福島豪雨」は福島県の会津地方や本県の中越、下越地方を中心に大きな被害をもたらした。これまでになかったゲリラ的な豪雨で、本県では三条市内の五十嵐川などが平成16年の災害に続き破堤した。
魚沼市内では破あ ぶるま間 川などが破堤。福島県境の六十里越に通じる国道252号、奥只見に向かう国道352号も大きな被害を受けた。南魚沼市内でも登川の両岸が決壊して多くの水田が浸水、各地で土砂災害が相次いだ。
この災害を前後し、魚沼市や南魚沼市、湯沢町など、合併前の北魚沼郡、南魚沼郡では主に土木工事の入札事情が様変わりしたという
「災害前は仕事がなくて大変だということで、各社とも体質をスリムにしました。それが今は手が足りないという状況になってしまっています」(同)…続きは本誌にて