BRT計画の全貌 議論沸騰 市も奔走
2013年09月26日
「普通のバスを2台繋げたような長いバスなんかいらない」―。新潟市が2015年夏前の運用開始を目指すBRT計画(連接バスを用いた新交通システム)が大きな議論を巻き起こしている。市民に何が問題だと捉えられ、市と新潟交通は何をメリットと主張しているのか。本特集でポイントを余さず伝える。
新潟市による連節バスの試乗会は好評に終わった。しかしBRT計画反対論者がそんな事で意見を変えるつもりはないようだ。
カーブは問題なし
新潟市は8月30日~9月3日の5日間、新潟市中央区~西区で連節バスの試乗会および走行実験を行った。
記者が試乗したのは8月31日のまちなかコース第4便。13時に新潟市役所本館を出発し、JR新潟駅で折り返して戻ってくるコースだ。
ところで、BRT計画により新潟市役所は一部姿を変える。市役所第一分館正面に連節バスの交通結節点(説明後述)が整備され、現在ある有料駐車場は裏側に移転する。
裏側に当たる市役所第二分館は現在、解体が進行中。第二分館は耐震構造的に危うく、以前から解体が計画されていたという。
さて、記者が市役所本館に着いて目にしたのは、長く大きな赤いバス。この連節バスは、市が神奈川中央交通から借り受けたもの。
車両は全長18m、横幅2.55m、車高3.07m。
新潟市が導入を検討するバスと、ほぼ同じ大きさだ。
バスの後部には「メルセデス・ベンツ」のロゴ。正確な車種名は「エボバス社製メルセデス・ベンツ シターロG」という。「海外製でしかもベンツ…、神奈川中央交通も奮発したな」
そう感じる読者もいるだろうが、そもそも連節バスは日本国内でつくられていない。よって新潟市がBRT計画で購入するバスも海外製となる。…続きは本誌にて