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2024年11月21日

攻めに入った経産省補助金

2013年06月27日

アベノミクス”三本の矢”を射止めた県内11社

 

マスコミが誘発した“失望売り”で株価が下落しただけで“アベノミクスの限界”などと揚げ足を取る声も目立ってきた。放たれた“第三の矢”「成長戦略」に対して市場の期待感は薄いものとなったようだが、経済産業省絡みの案件は、参院選後もかなり手厚いぞ。

 

泥縄では対応できない

 

参院選を前に、アベノミクス“第三の矢”「民間投資を誘発する成長戦略」に対して“期待はずれ”という声が出始めている。

 

6月7日に安倍晋三首相が講演の中で「成長戦略」の中身に触れた最中に株価が下がり始めたという。揚げ足を取ってマスコミは“アベノミクスはダメだ”とやり始めたのだ。株価で一喜一憂するのは一部の投資家だけであり、一般レベルの景況感に直接響くわけではない。評論家や民主党の政治家なども、株価が上がり続けているうちは何も言わなかったくせに、手のひらを返すような論調は見苦しいのではないか。

 

一方で“第三の矢が期待はずれ”だというのは当たらずとも遠からずという評価がある。産業の競争力が強化されるには、国家戦略特区やインフラのコンセッションなどの構造改革的な政策に重点を置き、さらに多くのコンテンツ(農業政策や法人税引き下げなど)を盛り込むべきだったが、結果的には霞ヶ関がやりたがる産業政策に終始した感がある。

 

官僚というのは、自分たちのテリトリーでより多くの予算を消化したがる。アベノミクスは錦の御旗になるというわけだ。安倍晋三首相

 

例えば新年度予算における経産省の中小企業対策費は1071億円(政府全体では1811億円)。これは例年の約3倍にあたるという。中身を見ても、確かにきめ細かい。大きいところでは「ものづくり中小企業連携支援事業」が119億円、「中小企業再生支援協議会事業」43億円など。

 

その反面、小規模事業者に対する補助事業が4項目で全体の10%程度に留まっている。成長分野のさらなる見極めが必要となってこよう。

 

さて“ようやく放たれた第三の矢”という言われ方をしているが、実は既に「ロケットスタート」の段階で一部投下されたものもある。時期的には3月の大型補正予算執行に乗った形なので“第二(機動的な財政政策)と第三の中間”といったところか。…続きは本誌にて

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